ビヨンセ再参戦も夢じゃない? 今年こそ日本の2大夏フェスに足を運ぶべき理由
2018/06/11(月)
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コーチェラで見せたデスティニーズ・チャイルド再結成の瞬間

2009年のツアー&サマソニが最後。約10年来日していないビヨンセ

2018年のポップ・ミュージック界最大のニュースははこの4月に行われたコーチェラ・フェスティバルでのビヨンセのパフォーマンスで間違いないでしょう。

映画『ブラックパンサー』に象徴されるブラック・カルチャーの史上最大級の隆盛、そして「Time's Up」や「#MeToo」運動、コーチェラ出演者の女性アーティスト比率が過去最大の3分の1にとなったという時流。コーチェラの歴史上初なる黒人女性ヘッドライナーとなったビヨンセは、それらすべての波に応えるかのように1週間前から毎日11時間のリハーサルを重ねたそう。デスティニーズ・チャイルド再結成や妹ソランジュ、夫ジェイ・Zという“ファミリー”総出のパフォーマンスで自らのキャリアを総ざらいし、ブラック・カルチャーの歴史に“ビヨンセ”を定義するという圧巻の約2時間となりました。

そんな「新たな音楽の歴史が刻まれた」と言っても過言ではないビヨンセの名演ですが、残念ながら日本ではそんなビヨンセのパフォーマンスを観ることは叶いそうもありません。2016年の最新アルバム『レモネード』を提げたツアーも残念ながら日本では日程に組み込まれておらず、それ以上の規模のステージとなったこのコーチェラでのステージの再現は夢のまた夢……。

ジェイ・Zが浮気しているという長年のウワサを認めて世間をアッと言わせた『レモネード』内の収録曲「ソーリー」

その理由は音楽評論家・田中宗一郎氏が昨年の記事「イベント飽和時代!? それでも2017年必ず押さえるべき海外フェス5」で指摘していた“日本飛ばし”にあります。大ヒット映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が初週1位を取れなかったように、ここ日本は国内文化偏重の傾向が強く、世界的な人気アーティストやコンテンツが近年は特に伸び悩んでいる状況。これによって起こるのが、集客の苦戦です。つまり海外アーティストの世界的人気と日本での人気にギャップが生じ、アーティストとイベンター双方にとってビジネスとして公演が成り立たなくなってしまうのです。

そんな「とにかく世界的ビッグアクトの単独来日公演が厳しい!」という状況における唯一と言っていい望みが、フェスでの来日です。数年来、ここ日本も含め世界的に続くブーム状態にあるフェスならば、ビッグアクトも来てくれるのでは……?と期待したくなるもの。

  • サマーソニック2018
    開催日/2018年8月18日(土)、8月19日(日)
    会場/東京: ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ、大阪:舞洲 SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
    出演アーティスト/ノエル・ギャラガー、ベック、チャンス・ザ・ラッパー、ショーン・メンデス、ニッケルバック、マシュメロ、J バルヴィンほか
    http://www.summersonic.com/2018/

  • フジロック・フェスティバル2018
    開催日/2018年7月27日(金)~2018年7月29日(日)
    会場/新潟県湯沢町苗場スキー場
    出演アーティスト/ボブ・ディラン、ケンドリック・ラマー、N.E.R.D、スクリレックス、ヴァンパイア・ウィークエンド、チャーチズ、ポスト・マローン、アンダーソン・パック & ザ・フリー・ナショナルズほか
    http://www.fujirockfestival.com/

Text: Kenta Terunuma Photo: Getty Images, Aflo

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