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事件の鍵を握ってしまい、ダグの庇護下に入りコールガールから足を洗えたレイチェル。しかし守られていたはずが、次第に束縛に変化して……。会社や夫婦でよくありがちな支配関係にひやひやすることも。演じるレイチェル・ブロズナハンはデザイナー、ケイト・スペードの姪でおしゃれガールとしてファッション界でも注目。

Photo : Courtesy of House of Cards via instagram

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理由その7 パワハラ、セクハラ……リスク回避術を学べる

K: レイチェルに対してのダグの行動ってパワハラ、セクハラ ですよね。
N: 「俺がいなければさっさと殺されてた」みたいなこと言うなんて、「俺の裁量で君のことをいつでもクビにできるんだぞ」って若い女子社員を手籠めにしているのとなんら変わらない。
T: 本当にあれはダメですよね。
K: パワハラする人って、結局ダグみたいな小物なんですよね。ダグのパワハラって誰にとっても特にならない。レイチェルのためにもなってないし、フランクにとっても危険な行為。結局組織や会社を危機にさらすという、パワハラの本質を突いてますよね。
T: パワハラには私情が挟まってるから。
N: パワハラの非生産性。
Y: 逆に生産性があるパワハラって何!?(笑) やっぱりダグレベルの人間は、“自分”が出てしまって、フランクの器にはなれないんだよ。
N: フランクのSP、ミーチャムは1回フランクに捨てられるけど、そこから学んだら拾われて復活しましたもんね。
Y: 自分にとってメリットのある圧力なのか、生産性のないただのパワハラなのかを見極めることが、受け手側の能力が試させるってことだね。
K: これを克服したら自分のレベルが上がる! って判断して圧力を受け止められたら成功しますよね。無駄なパワハラを下手に受け止めるのも小物の証。
T: ダグはプレイヤーのいちばん近くにいる駒。パワハラに晒される危険性がいちばんある立ち位置を選ぶという時点で、相当闇が深い。そのストレスがレイチェルに向かったように思えます。パワハラをしてしまう人って、自分自身の闇を解決しないかぎり、プレイヤーにはなれないんですよね。その点、フランクがやっていることって、パワハラではなくて、もっと上の段階の圧力。
N: でもピーター・ルッソにしたことはパワハラでしょう! じゃなくて、あれは恫喝?
T: あれは強迫! もう犯罪ですから!(笑)
Y: その覚悟のあるスピリッツだけは見習うってことで。
N: あとリスクや情報源は分散しようねっていうことを教えられますよね。一か所叩かれたらおしまいじゃんという教訓。ゾーイもあとひとりくらい強力な情報源をつかんでおけばああならずにすんだかも。リスクは常に分散。
Y: フランクもものすごく悪いことはしてますけど、女性をお金でどうこうしようとかそういう下賤なことは絶対にしない。中途半端なリスクは負わないからすごい。
K: 嫌いな相手もいかに攻略していくかっていうのも学べますよね。
N: 大統領に「あの人、あなたのこと嫌いですよ」とか「大統領はあなたのこと嫌いですよ」とか、あんな交渉術すぐバレると思いますけどね!(笑)
Y: すぐバレるところがリアル。あそこで周囲が簡単に騙されてたらご都合主義っぽいけど、周りの政治家も頭が悪いわけじゃなくて、フランクの嘘を見抜く。
T: 嘘を見抜かれたらさらに上回って「鋭いご指摘ですけど、実は~」みたいなどんでん返し術がある。
Y: 一旦わざとバカっぽく振る舞ってみる。その先にさらなる戦略があるという部分がご都合主義じゃない。
T: 政治にはこんなに根回しが必要なのか! って勉強になりました。「根回し」って言うとすごく日本人っぽく聞こえるけど、アメリカの政治ドラマでほぼ根回ししかしてない。ということは、それだけアメリカでも根回しは政治の中心ということでしょう? 同じだなって。
Y: 根回しが多すぎて、もうこれはどこのどの段階の根回しだったっけ? って途中で混乱しちゃう(笑)。根回しのミルフィーユ状態。
N: あれは10手先、20手先を読む将棋ですよね。
T: 観ていてストーリーを把握するだけでも大変。でもこのドラマは相手の弱みにつけこんで、メリットとデメリットを交換して“win win”の関係になりましょうという根回しが特徴的。 負けても仲間、みたいな甘さはない。やっぱりワーキング女子こそ、このドラマ見ていろいろ我が振り直すべしですね。

  • Courtesy of House of Cards Netflix via Instagram 

    「ハウス・オブ・カード~野望の階段」
     
    郵送型DVDレンタルとコンテンツネット配信の先駆け「ネットフリックス(Netflix)」制作の政治ドラマ。『ソーシャル・ネットワーク』『ゴーン・ガール』のデヴィッド・フィンチャー製作。オバマ大統領もチェックしているようで、なんと公式ツイッターでもドラマについてつぶやくほど。セレブにも熱狂的ファンが多く、ジェニファー・ローレンスもファン。同じくジョディ・フォスターもファンのひとりで、シーズン2では監督も務めている。2012年にスタートし、現在シーズン3を配信中。シーズン4の制作も決定している。
     

    ★あらすじと人物相関図は公式サイトでチェック!
    公式サイト/ http://house-of-cards.jp/ (ソニーピクチャーズ)、 http://www.imagica-bs.com/yabou/house_of_cards/ (イマジカBS)、 http://www.hulu.jp/house-of-cards (Hulu)
    公式インスタグラム/https://instagram.com/houseofcards/   

「ドラマ「ハウス・オブ・カード」にエディターがハマる7つの理由」トップへ
  • 〈エル・コンテンツ部“ハウス・オブ・カード熱”感染者一覧〉
     
    エディターT: カルチャー担当。海外ドラマを見るためなら現地にも出向く剛の者。もちろん「ハウス・オブ・カード」は日本語字幕付きを待たずにシーズン3までチェック済み。劇中のなりたいキャラクターはクレア・アンダーウッドだけれど、「実際はゾーイくらい」。嫌いなキャラクターはフランクの部下、ジャッキー。好きなキャラクターはシーズン3で登場するロシア大統領。演じるラールス・ミケルセンは北欧出身の人気俳優で、“北欧の至宝”と言われる俳優マッツ・ミケルセンの兄であることに気づき感動している。
     
    エディターK: ファッション・フィーチャー担当。「ハウス・オブ・カード」を教科書に日々言いたいことも言えないこんな世の中をサバイブしようとしているドラマオタク。なりたいキャラクターはクレア。好きなキャラクターは超セクシーな中国人フィクサー、サンダー・フェン。嫌いなキャラクターはフランクの元部下で、敵となって暗躍するレミー・ダントン。自分の立場も考えずフランクの部下ジャッキーと恋をしてしまう彼の精神の甘さを斬って捨てたところ、周囲にドン引きされる。
     
    エディターM: ファッション担当。「ハウス・オブ・カード」話で盛りあがる輪に入りたいがために観始めた初心者。普段はドロドロしたドラマは見ないようにしているものの、フランク&クレアの野心には共感。なりたいキャラクターはバーベキュー屋のフレディ。好きなキャラクターはゾーイの元同僚で恋人のルーカス・グッドウィン。その理由を「劇中唯一といっていい善人だから」と答えたものの、すぐさま周囲から「結局その善人は負けたじゃん」と指摘され意気消沈する。
     
    エディターY: オンライン副編集長。「ゲゲゲの女房」の星野源を愛でるべく加入した「Hulu」で、思いがけず「ハウス・オブ・カード」にハマったせいで寝不足に。深夜に必死でチェックしているものの、際どい内容のためいつ娘が起きてきやしないか、ヒヤヒヤする毎日を過ごす。なりたいキャラクターは突如登場するハッカーのギャヴィン・オルセイ。ダメ男、ピーター・ルッソを支える有能な秘書クリスティーナの存在に憧れている。

     
    ウェブ・プロデューサーN: 仕事術をこのドラマから学んでいる毎日。クレアの優秀さと同時に、女性としての苦悩に激しく共感。なりたいキャラクターはフランク。好きなキャラクターは元彼アダムと過ごしたときのクレア。なりたくないキャラクターはダグ。 

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