ルール3
捨てる技術を身につける
表向きという留保はあるにせよ、男性並の教育や就業の機会を得た現代の女性は、場合によっては男性よりもたくさんの権利と選択肢を持てることもあります。バリバリ働きたい、ゆるく働ければOK、専業主婦となって自分は外では働かない。どういう生き方でも無限の可能性を持ち、両手いっぱいにあらゆるものが詰まっています。だからこそ「結婚したらこれは諦めよう」ではなく、本当に必要なもの以外はある程度の時期になったら多少の未練があっても捨てられる人は強い。そうすると時間や持ち物に空白が生まれるため、新しい出会いや生活を招き入れやすくなる。夜遊び、男友達、文化、仕事、ブランド服、旅行、親、東京、裸でぐだぐだする時間。あなたは何なら捨てられますか?
Text : Suzumi Suzuki Photo : Getty
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)など。Twitter:@Suzumixxx