グレース・ケリー
世界で最も有名なスターと言っても過言ではないグレース・ケリー。アカデミー賞主演女優賞を受賞、オスカー女優として名声を獲得していた彼女は、モナコ公国の大公(当時は公子)レーニエ3世と結婚しさらに有名になった。2人の出会いのきっかけはカンヌ国際映画祭。グレースはアカデミー賞を受賞した映画『喝采』を発表するために映画祭に出席。彼女のプロモーションチームがモナコの宮殿で雑誌『パリスマッチ』の撮影をセッティングし、そこで大公と対面した。2人の出会いの瞬間はカメラに収められ、その後は歴史に残っている通り。その年のクリスマスまでには婚約し、翌年4月に結婚した。今では有名なモナコ公国だけれど、当時は小さくて辺境にある国として軽視されていたため、ヨーロッパの王室からは誰も結婚式に列席しなかったという。グレースは結婚後、52歳で車の事故で亡くなるまでモナコに住み続け、ハリウッドに復帰することはなかった。
photo : Getty Images Translation & Text: Yoko Nagasaka