特集
2017/01/18(水)

「結婚」なんてもう古い? ヨーロピアン的「事実婚」という生き方

日本ではなかなか浸透しない「事実婚」という制度。自分にあった仕事や働き方を探すように、自分にあったパートナーシップのあり方として事実婚を考える、そんな時代が来ているのかも?

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3.養子縁組もOK!なオランダの「登録パートナー制」

世界のどこよりも早く同性婚を認めたLGBTフレンドリーな国、オランダ。結婚をしないカップルのために新たに導入された「登録パートナー制度」は、男女に限らず、同性カップルのパートナーシップも認めた制度で、法律婚と同様の相続や社会保障などの法的権利が認められ、2000年には養子を迎えることも認可している。それによって右肩下がりだった出生率も回復したという実績も。興味深いのは、従来の「法律婚」をしていた夫婦が「登録パートナー」として登録し直すことも可能なこと。「結婚」と「離婚」、「登録パートナー」は同一線上にあって、何か問題が生じれば離婚して自由になる、あるいは登録パートナー制に変更してお互い努力しあう、逆に「お試し」的に登録パートナー制から始めてうまくいったら結婚する、という選択肢だってありなのだ。パートナーと暮らしていく上で、特に法律婚だけにこだわる必要がない状況になっているのは、日本人からすると少しドライにも感じられるかもしれない。でも「結婚」という形式にとらわれるのではなく、人生のパートナーと心地よく生活していくことを重視するオランダ人にとってはとても理にかなった、生きやすい社会と言えるのだろう。

Text: Tomoko Nourry  Photo: Getty Images

  • Tomoko Nourry/フリーランスライター。雑誌編集者を経て、2016年より海外へ移住。事実婚関係の夫とともに世界中を転々とする日々。

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