特集
2017/01/18(水)

「結婚」なんてもう古い? ヨーロピアン的「事実婚」という生き方

日本ではなかなか浸透しない「事実婚」という制度。自分にあった仕事や働き方を探すように、自分にあったパートナーシップのあり方として事実婚を考える、そんな時代が来ているのかも?

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2017年。もうそろそろ「結婚」から解放されてみませんか?

日本における「未婚率」「晩婚化」が急速に高まり続けている。いいじゃないか。現在、海外に住む私にとって日本の「婚活ブーム」は異様に感じる。とはいえ、私も数年前は日本で必死に「婚活」していた女子のひとりだ。合コンに誘われれば仕事を強制的に終わらせ這ってでも出掛けたし、出会いがありそうなイベントやパーティには顔を出した。婚活バーなるものにも足を踏み入れ、お見合いサイトにハマったこともある。
 
元々結婚願望が強かったわけではない。それなのに30代も半ばにさしかかって「おひとりさま」でいることへのプレッシャーはすごかった。でも気づいたのは「私たちは、無理して結婚しなければならないわけではない」ということ。私事であるが、がむしゃらな婚活をやめた後、とある男性と出会い、何の因果か今は海外で暮らしている。日本でいうところの「籍」は入れず、事実婚という名の同棲を続けている。子供を持つことは考えているが、結婚(法律婚)に対する興味、憧れ、焦燥感はすっかりなくなってしまった。男女が人生を共にするためには「結婚」が必要? いえいえ、そんなことはまったくない。極論を言うと「結婚」とは恋愛関係に基づいていないといけないもの、なんて法律もない。なのに恋愛から結婚、というルートを辿ることがあたかも当たり前のように語られるのはなぜ?
 
今回フィーチャーする「事実婚」は、ヨーロッパではかなり浸透しているカップルの形。法に縛られることなく、お互いがパートナーとしての意思を持ち、助け合って生きて行く、という関係はシンプルだけどとても現実的だ。「結婚」がゴールではなく、経済的に安定するための免罪符でもなく、「共に生きていく覚悟を持てるパートナーに出会いたい」そう思っていた私にとって、これから紹介するフランス式の事実婚はとても心地よく、腑に落ちるものだった。日本の婚活ブームが煽る「結婚しないといけない」「結婚すれば幸せになれる」という考えは幻想だ。カップルの形はたくさんあり、幸せの形も人それぞれ。大ブームとなったドラマ「逃げ恥」のように、従来の「結婚」の形にはまらない男女関係もあるのだ。

>>次のページより、ヨーロッパで支持されている「事実婚」の制度を3つピックアップ!

Text: Tomoko Nourry  Photo: Getty Images

  • Tomoko Nourry/フリーランスライター。雑誌編集者を経て、2016年より海外へ移住。事実婚関係の夫とともに世界中を転々とする日々。

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