妄想たけしくんが言うとおり、この試算はそもそも男女格差がある賃金を前提としている。この表によれば、男性が家事労働をすると、女性のそれよりも価値が高いということに！　同じ「無償労働（家事労働）」のはずなのに、男性がやったほうが価値が高いと言われているような気になる。そこにはどうしても「女性の家庭内労働は十分な社会的労働価値がない」という観念が見え隠れしている気がしてならない。
 
家庭内労働って貨幣価値ないじゃない？　だって家族の為尽くす仕事はお金なんかじゃ図れない！　女性が夫の世話も子育てもするのは愛情があるからじゃない？　家事はプライスレス！　ああ美しきかな家族愛。Hey Yo!
 
なんと素晴らしい家族愛信仰。
 
でも、これ、例の「やりがいの搾取」ってやつと同じでは……。

でも安心してください。内閣府だってやってますよ。先に挙げた英米と同じ計算法「スペシャリスト法」での家事労働の貨幣価値算出。図でいうとちょうど真ん中の列。
 
家事のそれぞれの要素を、各専門職が行った場合どうなるか計算する。つまり家事を外注したらどうなるかをイメージ。たとえば炊事は「調理師、調理師見習い」、育児は「保育士」、介護・看護は「介護補助者、ホームヘルパー」といった具合。これら職種の平均時給を割出、それを家事労働時間に当てはめて計算すると、年間家事労働の貨幣価値は156.5万円。
 
ほうら、英米並みの金額に……のはずが安くなってる！　平均給料を時間で割ったら1130円あまり（男性は1200円ほど）。専門職のはずなのに何この低賃金！　これより稼げるアルバイトは世の中にたくさんある。ワイジャパニーズ、ワイ!?　理不尽ダヨ。ジェイソンもびっくりダヨ！　8時ダヨ、全員集合ダヨ！　このネタ古いんダヨ！