年収2400万円以下の男性の専業主婦になってはいけない理由
最近終わったあの逃げたり恥じたり萌えたりするドラマでも注目された専業主婦の労働価値。アメリカで試算された額はなんと年収1200万円! なのにあのドラマで見積もられた専業主婦の安月給ときたら……。この差はどうして生まれたのか? その背後にある“搾取”の正体について。
「逃げ恥」の月給はリアル?
大ブームを巻き起こした「逃げるは恥だが役に立つ」。労働者として男性の家事を引き受ける、“ビジネス婚”をした専業主婦が主人公という素晴らしいテーマを掲げた漫画原作のドラマ化に、胸ときめかせた人も多いはず。しかし初回、主人公である労働者(妻)みくりに、雇用主(夫)の平匡が提示した“月給”に驚いた人も多いはず。生活費もろもろ差っ引いても「月給19万4千円って安すぎませんか!?」と。
これに対し、ドラマに先立つこと2014年、米国の報酬調査会社「Salary.com」は家事労働を年収11万8905ドル(約1200万円)に相当すると試算した。
さらに同年、英国の労働政策研究・研修機構の賃金統計をもとに『テレグラフ』誌が計算した結果はさらに高額で、なんと年収159,137ポンド(約2700万円)!
これはさすがに高く見積もりすぎだろうと言いたい方へ朗報(?)。もう少し現実的な見積もりを挙げるなら、2008年、英国のネットワーキング会社「alljoin.com」が4000人の専業主婦を調査したうえ発表した計算結果がある。こちらは、大幅に少ないものの、それでも30,000ポンド(約450万円)。
となると、法律的には結婚後の収入の半分が妻の財産になる(はず)なので、最低でも年収900万円、真ん中をとっても年収2400万円の夫でないと専業主婦は損をしていることになる。
ではここで、内閣府が女性の無償労働を金額化した日本での試算(2013年)をば。その額……ザンっ! 192.8万円!!