ELLE MEN
2016/04/27(水)
『世界から猫が消えたなら』公開記念

佐藤健×川村元気スペシャル対談! “戦友”の二人が語る、映画『せか猫』

『告白』『悪人』『モテキ』などを手がけた映画プロデューサー川村元気の初小説で120万部を突破したベストセラー『世界から猫が消えたなら』(『せか猫』)が映画となって、このほど公開! 『エル・ジャポン』2016年6月号にも揃って登場してくれた主演の佐藤健と原作者の川村元気が語り合う、出会いと現在、そして未来まで。

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対談当日のオフショット。

自分のいる場所に対して冷めてて、かつ自分のできることや、できないことに対して自覚的

――ところで、佐藤さんは昔から、モテキャラだったんですか?
 
佐藤 確実に違いますね。根暗キャラでした(苦笑)。
 
川村 意外だよね。だって、たぶん佐藤健のパブリックイメージって、けっこうチャラいやつだと思われてるわけですよ(笑)。昔からモテて、イケイケで、スカウトされて、順風満帆でここまできた、みたいな(笑)。修正したほうがいいよ!
 
佐藤 そこは全力で説得していきたいです(苦笑)。それにしても、俺、どれだけ誤解されているんだろう……。
 
川村 中高は、あまり楽しくなかったの?
 
佐藤 学校には楽しいとか楽しくないとか、あまり考えないで行っていた気がしますね。でも、中学の頃は部活よりも勉強とかを一生懸命やって、第一志望の高校に入った後は「もう勉強はしない!」って決めて、部活じゃなくて自分でダンスを始めたっていうのが僕の青春ですよ。スクールにも行ったりして。
 
川村 育ったのはどこだっけ?
 
佐藤 埼玉です。
 
川村 なるほど。健くんとちょっと境遇が似てるなって思うのは、僕もド田舎じゃないんだけど横浜の一番南で、そういう半端な場所にある中学とか高校って、たぶん一番つまらない(苦笑)。生意気にも、ずっと「この街、なんか違うんだよな」って思いながら、過ごしてました。
 
佐藤 そう言われると、話が合う人があまりいなかったなって思う。そのときは、そんなことすら気づかずに友達と接していたけど。ダンスでできた友達も、深い話をするっていうより、一緒に練習する人たちって感じでした。
 
川村 もともとどこか自分のいる場所に対して冷めてて、かつ自分のできることや、できないことに対して自覚的な感じも、きっと健くんとは似てると思う。「がんばります!」っていうのも、なんだかなぁっていう。だから、ボソボソしゃべって、感じが悪くなったりもする(笑)。
 
佐藤 おっしゃるとおりで、「自分はこんな人間です」とアピールしていくのも、なんだかなぁって。でも、仮に僕たち二人の感じが悪かったとしても、映画に罪はないですから(笑)。逆に言うと、映画でひっくり返していくしかないと思ってます。

  • ©2016 映画『世界から猫が消えたなら』製作委員会

    『世界から猫が消えたなら』
    原作は2012年に発表され、120万部突破の川村元気による同名のベストセラー。余命わずかの30歳郵便配達員の「僕」の前に、自分と同じ姿をした「悪魔」が現れる。大切なものを一つ消すこととひきかえに一日の命がもらえるとしたら……。佐藤健が「僕」と「悪魔」の一人二役に挑戦、共演に宮﨑あおいほか。監督に数々のCMで広告賞を受賞し長編映画デビュー作『ジャッジ!』が高い評価を受けた永井聡、音楽に小林武史、撮影に中島哲也監督作品で手腕をふるう阿藤正一、脚本に次々と傑作を生み出す岡田惠和など、日本屈指のクリエイターが作り上げた涙だけでなくセンスにも溢れた秀作。
     
    2016年5月14日(土)より、全国東宝系公開。
    http://www.sekaneko.com/

  • 衣装:佐藤健/コート¥317,000 ストール¥55,000 川村元気/ジャケット ¥250,000/以上ルイ・ヴィトン
     
    問い合わせ先/ルイ・ヴィトン クライアントサービス tel.0120-00-1854
    http://www.louisvuitton.com/

Photo : Saskia Lawaks Styling:Hidero Nakagane/ S-14(Takeru Satoh) Hair & Makeup:Nobu Fujiwara Interview & Text:Yuka Okada

  • 佐藤健/1989年生まれ。埼玉県出身。2006年デビュー。主な出演映画に『ROOKIES-卒業』(09)、『劇場版TRICK霊能力者バトルロワイヤル』(10)、『るろうに剣心』(12)、『カノジョは噓を愛しすぎてる』(13)、『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』(14)、『バクマン。』(15)、出演ドラマに『龍馬伝』(10)、『とんび』(13)、『天皇の料理番』(15)。16年は『世界から猫が消えたなら』に続き、主演作『何者』が10月15日に全国東宝系で公開予定。
     
    川村元気/1979年生まれ。横浜市出身。映画プロデューサーとして『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『バクマン。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、翌11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。12年に、初小説『世界から猫が消えたなら』を発表し、同作はミリオンセラーとなる。翌年、絵本『ティニー ふうせんいぬのものがたり』を発表し、同作はNHKでアニメ化され現在放送中。14年には、絵本『ムーム』を発表。同作は、Robert Kondo&Dice Tsutsumi監督によりアニメ映画化された。その他の著書として、宮崎駿・糸井重里・坂本龍一ら12人との対話集『仕事。』、2作連続の本屋大賞ノミネートを受けた小説第2作『億男』、近著として養老孟司、若田光一、川上量生、佐藤雅彦、伊藤穣一ら理系人との対話集『理系に学ぶ。』、ハリウッドの巨匠達との空想企画会議本『超企画会議』などがある。

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