素顔はゆとり?それとも……。慕われ度No.1の太賀に会ってきた
2016/11/30(水)
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ユキオと学はドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を観て、劇中に登場する覆面アーティストのバンクシーに憧れ、グラフィティ・アートを始めるのだが……。 © 2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

「ゆとり」の反響で街に出てみたけど……

―「ゆとり~」といえば、あのドラマの太賀さんのモンスターぶりはすごいインパクトがありました。反響、すごかったんじゃないですか。
 
自分のキャリアのなかではやはり、ずば抜けて反応がありました。
 
―今年は印象的なドラマ出演作「ゆとり~」「仰げば尊し」があり、映画『淵に立つ人』が公開中で、今度はこの作品と大活躍の一年でしたね
 
そう言ってもらえると……。
 
―自分では実感ないんですか。「俺、キテる?」みたいなことは思いませんか。
 
キテるなっていう気持ちと、キテないなって気持ちの連続なんですよ。いま8:2くらいで、2が「キテるな」で、8は「キテない」(笑)。そんな割合なんで、結局、これまでとあんまり変わらない。そんな感じです。
 
―意外ですね。そう思わせてしまうのは何なのでしょう?
 
日頃から、そんなことの連続ですよ。街でもまったく声をかけられないです。あまりに声かけられないので、あえて気付かれに行くんですよ。「俺!俺!」みたいな感じで、周囲に目を合わせようとするんですけど、それでも全然バレない。気づかれたとしても、「あれ?あの人って……。でも、なんか違う」みたいな感じです(笑)。
 
―もしかしてバレたいんですか(笑)。
 
ここまでバレないと(笑)!  本当に気づかれないし、認識されてない。「ゆとり~」で、ちょっとキテる風な感じが起こったから、「これじゃ渋谷は歩けないな」と調子こいてましたが、余裕で歩けますね(笑)。
 
―出てる作品で、坊主頭だったり、パンチだったり、ひげのあるなしで、風貌ががらりと変わるので、そのせいかもしれないですね。
 
そうなんですかね。とにかく、なかなか覚えてもらえないんですよ(笑)。
 
―役のために髪型を変えたりするのは苦じゃないですか。
 
必要なら。(「仰げば尊し」の)パンチに関しては衣装合わせのときに、有無も言わさず、「君はパンチだよ」って言われたんです。しかも、地毛でさせられそうだったので、「絶対にさせてたまるか」と阻止しました(笑)。次の作品との兼ね合いもあって、元に直るかどうかも不安だったので、それもあって、なんとかカツラにしてもらいました。
 
―これはできるけど、これは嫌とか、役のためでもそういうことはありますか。
 
たくさん、あると思います。寄せていくことにも限界がある。犯罪者の役のために罪を犯すかっていったら、そうではないから。そこは想像力の戦いだと思っていますね。
 
―自分自身、役に寄ってしまいますか。
割と、まんまなんです。もちろん、残ったり、引っかかったり、考えなきゃいけないことはたくさん、あるから、ずっと考えてはいますけど、割と普段はこのままでいるつもりです。
 
―役柄によっては、「今日はいつもと違うね」と言われたりするようなことはないですか。
 
そういうこともあまりないんですよね。
 
―以前からそういう、役柄に無理やり寄せていくのではないタイプだったんでしょうか。
 
最近かもしれません。ちょっと肩の力が抜けたというか。以前は、どこか取り繕っていないとカメラの前に立てないような気持ちがどこかにあったんですが、いまは「これでいこう」みたいな。
 

  • © 2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

    『アズミ・ハルコは行方不明』
    OL安曇春子の失踪事件を中心に、三世代の現代に生きる女の子たちの生き様を描いた、山内マリコの同名小説の映画化。安曇春子(蒼井優)は地方都市で実家に暮らすOL。恋人もおらず、家では母親が祖母を介護し、会社ではセクハラを受ける憂鬱な日々を過ごしていた。一方、行方不明になった春子をモチーフにしたグラフィティ・アートをユキオ(太賀)と学(葉山奨之)、そしてユキオのガールフレンドの愛菜(高畑充希)が拡散。街では男性を狙って制裁を加える女子高生ギャング団が話題になっており、アートとの関係性が噂され始めていた。12月3日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。
    http://azumiharuko.com/

Photo: Kisimari(W)  Styling:Dai Ishii  Hair & Makeup:Ishino   Interview & Text: Aki Takayama

  • 太賀/1993年2月7日生まれ。東京都出身。07年に『フリージア』で映画デビュー、翌年『那須少年記』で初主演。『桐島、部活やめるってよ』(12)、『男子高校生の日常』『私の男』(13)、『アゲイン 28年目の甲子園』(14)、『あん』(15)などの話題の映画に相次いで出演。今年は『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』『走れ、絶望に追いつかれない速さで』で主演。ドラマ「ゆとりですがなにか」ではゆとりモンスター山岸を演じ、脚光を浴びた。出演映画『淵に立つ』『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』が公開中。

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