初めてのパーマ、アフロとの衝撃的出会い

―日々沼はアフロでしたから、今日とはずいぶん雰囲気が違いますね。髪型で気持ちが変わったりしますか。
 　
このときは自分で言うのもなんですけど「俺、アフロ似合うな。いいな」って思ってたんです。で、アフロを取って、次の現場行ったら、すごい気持ちが落ちちゃって……。なんか本当に「ひとつの役が終わったな。お気に入りの役が自分のなかから抜けちゃったな」と思って。すごく落ち込んじゃったんですよ（苦笑）。今まで自分の髪の毛をここまでいじったことがなくて、初めてのパーマがアフロだったんですよ。だから自分の新しい髪型を見つけられて、すごくうれしかったんです。それがなくなったから、テンション、ガタ落ちで。早く戻したいです（笑）！

―周りからのアフロの評判はどうでしたか。
 　
それがすごくよかったんですよ。そしてなにより帽子をかぶらずに現場に行けるのがよかった。僕、髪型に自信を持てたことがなくて、絶対に現場へは帽子をかぶって行ってたんです。実は今の髪型も全然自分ではいいと思ってない。唯一、いいなと思えたのがアフロだった（笑）。「しっくり、きたぞ！　これだ！　俺の基板とする髪型は！」と思ってたのに！
 　
―でも、役が限られちゃいますね。
 　
そうですね。面白い役しか、来なくなっちゃう。かっこいい役、こなくなっちゃうなぁ。
 　
―ファッションも変わってきますよね。
 　
それがそうでもないんですよね。普通に何でも似合っちゃうんです。しかも、朝、起きて、シャワー浴びたらセットせずにもうアフロじゃないですか。水でちょっと小さくなったものをドライヤーしたら、大きく元通りになって、すぐ出かけられる。セットの必要がないし、現場でもあんまり髪の毛、セットし直したりしなかったんです。伸びてきたところをちょっと巻いて、メイクをして、終わりって感じ。だからもう、素晴らしくて。で、家に帰っても、シャンプーとリンスして、そのまま、寝られる。起きてまた、風呂に入って、乾かして、出る。一切、帽子をかぶらなかった。よかったなぁ。アフロ。早く戻したいなぁ。
 　
―普段はセットに時間がかかっちゃうんですか。
 　
いやいや、かからないです。だから、身支度的には一緒なんですけど、いつもは帽子をかぶる。帽子をかぶらないで出るという素晴らしさがいいな。自分に自信を持って、歩いてるって感じがするんです。
 　
―帽子、かぶらないと、ファンの子に見つかるかもしれないですからね。
 　
いや、アフロのときは全然、大丈夫でした。何もなかったです。人が近寄っても来なかった。一回も声、かけられなかった。電車で撮影所まで通ってました、死んだ目で……（苦笑）。