ELLE MEN
2016/05/20(金)
注目のイケメンにELLEが会いに行くVol.8

情熱と人懐っこさの間に。村上虹郎のオーラの秘密に迫る

たった30秒のCMでも背後にドラマを感じずにはいられない、独特のオーラが備わっている村上虹郎。17歳のときに映画『2つ目の窓』で、主演デビューを果たしてからまだ2年。これまでの作品数はそう多くはないものの、出る作品、出る作品に着実に爪痕を残し、『ディストラクション・ベイビーズ』(5月21日公開)ではメインキャストのひとり、柳楽優弥演じる芦原泰良の弟・将太を演じている。映画がたまらなく好きで、「自分の居場所はここだ」と自ら即断した19歳。しっかり者の反面、大好きな映画の話となると目をキラキラさせて、止まらなくなる少年らしさが初々しい。

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作品のなかでは常にどこかさみしげな眼差しが印象的だった。©2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会

現場にいくとここが自分の居場所だと実感する

―どんな作品に惹かれますか?
 
いろいろ観ていてわかったことは、自分の映画の好みは「衝動」だということ。でも、「なんで、その映画が好きなのか」って聞かれたら、説明できないです。本当に好きなのかな。そもそも映画が好きなのかな。最近はふと、「なんで、映画やお芝居とかやってるんだろう」と思っちゃうこともある。この職業って、家にいる時間が過度に多いときは多いし、逆に少ないときもある。あまりに家にいすぎると、ぼんやりしちゃうんですよね。映画が好きなことを忘れそうになっちゃうんです。でも、現場に行くと、腑に落ちる。説明なんかいらない。とにかく現場が好きなんだ。ここにいていいんだ。ここが僕の居場所なんだと思えます。
 
―家にいるときは、映画を観ていることが多いんですか。
 
家に帰るのは映画を観るため。台本を読むのは移動中の方が好きだったりするので、だいたい外で読む。寝るか、風呂に入るか、ご飯か、映画を観ている。それが家です。
 
―劇場にも行きますか。
 
最近、結構、行きます。一時期、行かなかったんですけど。「今はちょっと、違うな、今は行きたいな」とか、そういう波があるんです。
 
―最近いちばん良かった映画は?
 
これは本気なんですけど、コナン(『名探偵コナン 純黒の悪夢』)が一番、よかったです。『モヒカン故郷に帰る』も観ました。『キツツキと雨』など、沖田(修一)監督のあのワールドが大好きなんです。『キャロル』も友だちと観に行きました。だけど、コナンは最高です。アニメっていうと、なめられるかもしれないけれど、クレヨンしんちゃんもいいし、日本のアニメはすごいですよ。重厚感がそこら辺の実写よりすごいです。実写ってロケーションの制限があるし、時間もかかる。体感もしないといけない。アニメだったら、モデルになる風景はあると思うんですけど、作られているのにリアルなんです。音の作り方も昔の映画とは比べ物にならない。いちばん、ハリウッドに近いと思います。脚本もすごく面白いし、それが着実に再現されている。僕は自分のことを映画俳優って言いたいんですけど、オリジナルにこだわらず、原作ものにも興味が出てきました。といっても今までそんなにたくさんの映画に出演しているわけではなく、まだまだこれからなんですが、一個一個の作品に向き合って、もっともっといろんな作品に出たいです。
 
―この春、出演している「ドコモ」のCMがすごく流れてましたよね。
 
そうみたいですね! でも実際僕はあまり見かけてないんです。テレビ、観てないのかな。
 
Mummy-Dさんとの父子でラップを掛け合う文科省のウェブムービーも話題ですね。
 
ラップをしたのはあれが初めてです。4日くらい前に内容が送られてきて、しかも2日前くらいに歌詞が変わって……1日目は何もできなかったです(苦笑)。
 
―そうは思えない出来栄えでした。きっと、音楽や演技の才能のDNAがあるんでしょうね。ラップはもともと、好きなんですか。
 
それがまったく聴かないんです。僕が知っているラップって、「今夜はブギーバック」くらい。しかも、曲しか知らないです。あとは不可思議/wonderboy。数年前に24歳で亡くなっちゃったんですけど、その人しか知らない。

  • 『ディストラクション・ベイビーズ』
    路上でいきなり見知らぬ人間に殴りかかり、喧嘩し続ける野獣のような泰良(柳楽優弥)。泰良の相棒となり凶行を加速させてしまう高校生・裕也(菅田将暉)。泰良たちの危険な遊びに巻き込まれる少女・那奈(小松菜奈)。そして、自分の前から突然、姿を消した兄・泰良を探し続ける弟の将太(村上虹郎)。愛媛・松山を舞台にした全編にむき出しの暴力が迸る衝撃ストーリー。自主映画で伝説を作った真利子哲也監督の商業映画1本目。2016年5月21日(土)、テアトル新宿ほかにて公開。http://distraction-babies.com/

Photo: Toshiki Hiraiwa Styling: Ryohei Matsuda  Hair & Makeup: Go Takakusagi  Interview & Text: Aki Takayama

  • 村上虹郎/1997年3月17日生まれ、東京都出身。14年、第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品 『2つ目の窓』主演で俳優デビュー。15年、スペシャルドラマ 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』でドラマ初主演。16年、東京芸術劇場『書を捨てよ街に出よう』で舞台初出演初主演。そのほかの出演作品に『神様の言うとおり』(14)、『忘れないと誓ったぼくがいた』『さようなら』(15)、TVCF「JR SKISKI」、ドラマ「天使のナイフ」(15)など。出演映画『夏美のホタル』は6月11日公開。 
     
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