―村上さんは現場ではどういうタイプなんですか。コミュニケーションを取ったりする方ですか。
 
僕は普段からいろいろ話しちゃうタイプ。うるさい時もあれば、静かにしている時もあります。真利子組はそんなにぺちゃくちゃという感じではなかったですが、同世代役の（北村）拓海くんとか、4人ではずっと話してました。仲、いいです。たぶん、小学校からずっと一緒にいる役だと思ったので、そこは撮影期間の2、3週間はコミュニケーションを濃密にやっていました。
 
―スケボー仲間という感じでしたね。村上さんのスケボー姿、板についていましたが、普段からやってるんですか。
 
僕は移動しか、できないんです。高校１年の時にカナダに留学してた時があるんですけど、その時に学校まで毎日、２０分くらいかけて、夏だけスケボーで通ってました。冬は寒すぎて、その前に雪が多すぎて。同世代役の４人では一度、駒沢公園に練習しに行ったというか、助監督さんにほぼ強制的に連れて行かれました（笑）。拓海くんはもともといちばん、上手くて、僕も経験していましたが、他の二人はまるで、できていなかった。なのに、よくそこまでできたなというレベルまで、到達したので、すごいなと思いました。結構、難しいから、できない人はできない。
 
―でも、そういう撮影が仲良しの空気を生み出す要因になっていたりしますよね。
 
そうですね。特に映画の撮影で地方に行ったときは、出演者のみんなと密にコミュニケーションをとることができるからいいですよね。地方に行くと、違う時間の使い方ができる。スケジュールが合えば、保険で撮るんじゃなくて、撮りたいシーンを撮ることができるから。
 
―小松（奈菜）さんによれば、村上さんは現場のムードメーカー的存在だったとか？
 
もともと、誰とでも、すごく話すし、ある程度、「なんでもいいや」って適当に生きてるところがあるんです。実際には適当じゃないんですけど、でも、そう見えるらしくて。それがすごくリラックスしているように見えたんじゃないでしょうか。小松さんって僕より1個上なんですけど、僕のことを「虹郎ちゃん」って呼ぶんですよ。「虹郎ちゃん」って俺のことを呼んだ人はたぶん、人生初です（笑）。
 
―話を聞いていると、スタッフやキャスト、老若男女問わず、愛されキャラなんだろうなと想像できます。普段はなんて呼ばれているんですか。
 
虹郎、ですかね。仕事とかで会った友達はみんな、そうです。身内だけは「にぃくん」。基本的には虹郎、ニジーとか、呼ばれます。虹郎ちゃんって、なんか可愛い響きですよね。ムードメーカーか（笑）。
 
―映画は観るのも大好きだと聞きましたが……。
 
もともと映画を観るのが好きで、昔からといってもまだ若いんですけど、それでも、これまで相当、たくさんの本数を観ているつもりです。最初は映画がどういうものかもよくわからなくて、映画の見方もわからなかった。いまだって、別に正解かどうかはわからない。でも、数を観れば、ある程度はわかってくる。人と会って、意見や情報を交換すれば、「自分ってこういう映画が好きなんだな」とか「こういう見方でいいんだな」とかも見えてくるんです。