危険な恋にあえて挑むことは……しない!?
―出てくる女性たちがみんな強烈ですが、このなかで、恋をするなら? 魅力的だと思うのは誰ですか。
玉木 みんな個性は際立っていますけど、「この人」と言うのは難しいかな。消去法でいくなら、セシルのような、ピュアな人を汚してしまう罪悪感はありますね。特殊な世界なので、リアリティがそんなに感じられないんです。世界観を楽しんでくださったら、いいです。まあ、女性が裏でこういうことを考えていたら、怖いなとは思いますけど。
―女性不振になりそうですよね。
玉木 そこまではないです(笑)。こういう作品だからという割り切りがあります。
千葉 僕は台本を読んであんまりそんな風に考えたことはなかったですけど、現代に置き換えていうなら、メルトゥイユ侯爵夫人みたいな人は年下男子から見たら、翻弄される気持ちはわからなくもないですね。ただ、真っ当な恋愛はできないだろうなとは思いますが……。
玉木 そりゃ、そうだよね(笑)。何かちょっと闇があるよね。
―そこにあえて、挑んでいこうとは?
玉木 いや~、ないかなぁ(笑)。あえて、そこにいくことはないです。
千葉 安定した恋がいいです(笑)。
―この作品の見どころのひとつは二人の対決シーンだと思いますが、自分たちで、相手には絶対、負けないぞと思っているところはありますか。
千葉 ないです、ないです。何にもないです。
玉木 酒、強いよね?
千葉 玉木さんには負けます。
玉木 こないだ、夜中に呼び出したら、普通に来てくれたんです。僕もずっと飲んでたんですけど、千葉君も違うところで飲んでいて、ちょっとゆっくり飲めたらなと思って……。
千葉 うれしかったです。玉木さんは酔っても変わらないですよね。
玉木 そうね。でも、千葉君も変わらないでしょ? こないだは俺らの仲間のところに来たから、アウェーだったこともあったけど。
―玉木さんは飲んでいるときもやはり冷静なんですか。
玉木 そうですね。酔っ払うにしても、その空間に負けちゃいけないなっていうのは常にありますね(笑)。たとえば、記憶がなくなって、どうやって帰ったのか、覚えていないというのは絶対にないです。
千葉 わかります。呑まれないようにというか、自分のことと同じくらい、周りのことも気にしますね。僕も踏み込まれたくない領域もあるし、相手に対して、踏み込んだら悪いというのもあるから、その距離感はいくらお酒の場とはいえ、大事だと思うんです。それは、お酒の席に限らず、仕事場でも、気を付けたいですね。
―玉木さんが千葉さんに負けないところは?
玉木 体力はまだ勝てると思う(笑)。普段、ずっと運動をしているのでそこはたぶん大丈夫。でも、何気に朝まで飲んでるってことは、体力、あるのかもしれないな。
千葉 僕は何も勝てないです。何かあるかなぁ。あっ、かわいいポーズとか(笑)。
玉木 無理。それは絶対、できない(笑)。
Photo:Tatsunari Kawazu Styling:Kentaro Ueno(for Mr.Tamaki),Hirohito Honda(for Mr.Chiba) Hair&Makeup:Yukiya Watanabe(ELLA/for Mr.Tamaki),Naoki Hirayama(for Mr.Chiba) Interview & Text: Aki Takayama
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舞台「危険な関係」
フランスの作家、ピエール・ショデルロ・デ・ラクロによる書簡体で展開される恋愛心理小説をイギリスの劇作家、クリストファー・ハンプトンが戯曲化。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー出身のリチャード・トワイマンが演出する。舞台は18世紀末、パリの社交界。社交界の花、メルトゥイユ侯爵夫人(鈴木京香)は恨みあるジェルクール伯爵に復讐しようと彼の婚約者、セシル・ヴォランジェ(青山美郷)の純潔を汚すよう、元愛人のヴァルモン子爵(玉木宏)に持ち掛ける。ところが、清純なセシルは若い騎士ダンスニー(千葉雄大)と恋に落ちていた。
東京公演/2017年10月8日~31日
Bunkamuraシアターコクーン
お問い合わせ tel.03-3477-3244
S席¥10,500円、A席¥8,500、コクーン席¥5,500
大阪公演/2017年11月9日~14日
森ノ宮ピロティホール
お問い合わせ tel.0570-200-888
全席=¥11,000
作:クリストファー・ハンプトン
翻訳:広田敦郎
演出:リチャード・トワイマン
美術・衣裳:ジョン・ボウサー
出演:玉木宏、鈴木京香、野々すみ花、千葉雄大、青山美郷、佐藤永典、土井ケイト、新橋耐子、高橋惠子 他
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/17_dangerous/
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PROFILE
玉木宏/1980年生まれ。愛知県出身。1998年、ドラマ『せつない』で俳優デビュー。2007年、ドラマ『氷壁』『功名が辻』『トップキャスター』『のだめカンタービレ』の4作品でエランドール賞、新人賞を受賞。連続テレビ小説『あさが来た』では、主人公の夫役を好演した。主な出演作に、TV『鹿男あをによし』『砂の器』『残念な夫。』『キャリア~掟破りの警察署長~』、映画『ただ、君を愛してる』『真夏のオリオン』『幕末高校生』『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』、舞台は2013年『ホテル マジェスティック~戦場カメラマン澤田教一 その人生と愛~』以来、4年ぶり2度目となる。公開待機作に、『悪と仮面のルール』(2018年公開予定)、『ラブ×ドック』(2018年公開予定)がある
千葉雄大/1989年生まれ。宮城県出身。2010年、『天装戦隊ゴセイジャー』で俳優デビュー。2017年、『殿、利息でござる!』で第40回日本アカデミー賞新人俳優賞、受賞。主な出演作に、ドラマ『家族ノカタチ』『家売るオンナ』『しあわせの記憶』『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』『ソースさんの恋』など。10月2日から連続テレビ小説『わろてんか』、10月よりフジテレビのドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』 に出演。
映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』『モヒカン故郷に帰る』『暗黒女子』『ReLIFE リライフ』『帝一の國』『兄に愛されすぎて困ってます』公開待機作に、『亜人』(9月30日公開予定)舞台は2011年『タンブリング』、2012年『ラヴ・レターズ』以来となる。 -
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