ELLE MEN
2015/12/16(水)
注目のイケメンにELLEが会いにいく! Vol.5

国際色豊かなNeoイケメン、ディーン・フジオカがアツイ!

連日高視聴率を叩き出しているNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の五代友厚役で大ブレイク中のディーン・フジオカ。名前からして、インターナショナルなバッググラウンドを感じさせるが、香港でスカウトされ、台湾でも活躍、TVシリーズ「荒野のピンカートン探偵社」で北米進出を果たしたという、正真正銘の国際派。突然の人気にも、慌てず騒がず冷静な実に大人の男性!という印象の彼にクローズアップ。

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日本にずっといたら、俳優になっていない!?

―香港のクラブで飛び入りでラップを披露しているときに、スカウトされたそうですが、もしもスカウトされたのが日本なら、俳優になってましたか。
 
やってなかったと思いますね。シャイだったので。
 
―海外でスカウトされるのとはどう違ったのでしょう。
 
香港での僕は、何よりお金がなかったんです。日本だと、国籍もあるし、家族もいるし、なんとかなると思ってしまったでしょう。でも、香港にいた時は完全に外国人だったし、そのときはバックパッカーみたいなノリで、経済的にも余裕がなかったんです。食っていくためには、すべてやるみたいな。香港時代は、グラフィックデザイン、夜のクラブでMC、モデル、俳優、通訳・翻訳、とにかく24時間、ずっと寝る間も惜しんで、次から次へとこなしていました。幸運にもそのとき、出会った人たちに導いてもらって、いまの俳優業が形になっていったので、もし日本とかアメリカにそのままいたとしても、やっていなかったと思いますね。
 
―ミュージシャンとしても活躍されていますが、音楽と俳優業のバランスは?
 
今は俳優を中心にやっていますが、音楽はそこまでじゃない。音楽“業”というほどにはまだ到達していません。音楽は好きだからやっている、パッションのプロジェクトのようなものです。いずれは、俳優業と同じくらいにできるように努力している最中。音楽の方はまあ、地道にやってます(笑)。
 
―今後、40代、50代、どうなっていきたいですか。
 
俳優としては特に自分がどうなりたい、というのはないんです。俳優の仕事って、99%……いや、100%といっていいくらい、受け身の仕事だと思う。プロデューサーや監督が求めている物をどれだけキャッチして、自分のなかで消化して返せるかという作業。そのための準備はもちろん、しなければなりませんが、何より現場を楽しく、フィルムクルーの一員として、「あのとき、楽しかったな」「いい作品できたね」と思えるような現場を作れるひとつのエネルギーになれたらと思う。これからも、タイミングと役、縁さえあれば、世界のどこの国でもやっていきたい……って、今まで通りか(笑)。こういうのをやってみたいと思うことはたくさんありますが、自分が考えつかないものでも、オファーをいただいて、「こういうのも、面白いかも」という気づきもあるかもしれないから、自分では制限したくないです。
 
―プライベートでの今後の目標は?
 
定住したい! 今、自宅はインドネシアのジャカルタにありますが、去年子どもも産まれたので、家族と一緒に住んで、キャリアもちゃんと継続できるように、結果を出していきたい。大阪もいいな。東京はいまホテル暮らしなんですが、大阪は仮住まいがあったんですよ、でも、引っ越さなきゃならない。引っ越しって、面倒くさいですよね。引っ越しや移動がなるべく少ない生き方にしたいです(苦笑)。
 
―最後に、日本版エルでは今年初めて、読者投票による「ELLEシネマ大賞」を開催します。今年観た映画で、いちばんよかった作品について教えてください。
 
断然、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ですね。圧倒的でした。哲学的な映画で、いろんな要素が含まれているので、カテゴライズするのも映画論的でいいかもしれないけど、僕は単純に観て、「すげぇ!」っていう感覚で楽しみました。

 
【編集後記】
ちまたでは“おディーン様”と黄色い声援を送られ、人気沸騰中の彼。現在35歳で、ずっと海外を中心に活躍していたので日本の作品に出演しだしたのは最近のこと。昨年公開された映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』で道端ジェシカの恋人を演じていたときは、数カットの出番にも関わらず、日本の俳優には出せない独特な空気感を醸し出していて、一目で圧倒された。ご本人いわく“シャイ”だそうだけど、世界を相手にするうちに身に着いたのあろう、誰とでも隔てなく向き合おうとする柔らかな雰囲気がごく自然。もうすぐ1歳になるという双子のお子さんたちにはfacetimeでしか会えないそうだけど(それも時差の関係でなかなかタイミングが合わないとか)、世界中を飛び回る国際派俳優としてますます活躍することは間違いなし。まずは“逆輸入”俳優として、日本のドラマで見せるイケメンっぷりに注目してください。

  • 「荒野のピンカートン探偵社」
    アメリカ最古の探偵社であるピンカートン社の創設期を描いた探偵ドラマ。1860年代、開拓時代のカンザス州。アランと息子ウィリアムは"ピンカートン探偵社"を創設、女性探偵ケイトも加わり、3人でさまざまな難事件に当たる。彼らが出会う人物のなかにはブッチ・キャシディ、サンダンス・キッド、ビリー・ザ・キッドなど伝説的な人々も。ディーンは謎の日本人、ケンジ・ハラダ役として4話から登場。ピンカートン社の有力な助っ人となる。
    DVD-BOX1(1月13日発売)¥12.960、
    DVD-BOX2(2月3日発売)¥10,800/共にアミューズソフト

Photo: Toshiki Hiraiwa(WILHELMINA)  Styling: Ison Kawada(IMPANNATORE) Hair & Makeup: Masaki Tanimori  Interview & text: Aki Takayama

  • ディーン・フジオカ/1980年8月19日生まれ。福島県出身。シアトルの大学卒業後、香港でモデルとして活躍し、05年、『八月の物語』の主演に抜擢され、俳優デビュー。台湾でドラマ、映画、CMに出演、インドネシアで音楽制作を行う。13年、『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』で監督兼主演、主題歌も担当。14年、「撃墜 3人のパイロット」で日本のドラマに初出演。15年、「あさが来た」の五代役で注目され、16年1月より放送される「ダメな私に恋してください」(TBS)に出演。

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