エディターMのイチオシ
ストイックなのに艶っぽい、だからミステリアス
「Salmon&Trout」の「鹿カツ」
「サーモン＆トラウト」のカウンターから厨房を眺めていたら、シェフがプレートに何かをたたきつけているような動きを目撃。何をしているのだろう？　と思ったところ、目の前に現れたプレートに飛び散る深紅のソースを見て驚いた。まるでキャンバスに絵の具を散らすアクション・ペインティングのように、ソースを散らしていたとは！　ビーツのソースを添えたのは、コースのメインディッシュとして登場した「鹿カツ」。レアに仕上げた赤身肉の生々しさとあいまって、ヘタをするとスプラッター系（ 笑）。でも、黒いスレートに映える勢いのある赤が、なんだか艶っぽく、ドキッとする存在感。肉の色に合わせたソースを添えるだけでグッとくる、素材の色の力は偉大！
 
エディターUのイチオシ
ほとばしる情熱は、いつだって直球ストレート！
「清澄白河 フジマル醸造所」の「本日の魚料理 ビーツ、ゴルゴンゾーラのソース」
仕事柄、いつも料理をパチリ。時々、過去の写真を眺めていると、「おっ！ 美しい」と画面をスクロールする手が止まる。そんなときはたいてい「清澄白河 フジマル醸造所」の料理。イタリア出身のシェフが作る料理はいつも絵画的。なかでも、魚料理は大胆なソース使いで躍動感がある。秋の新作「本日の魚料理 ビーツ、ゴルゴンゾーラのソース」（魚の種類によって￥2,200～2,500）もそう。ビーツとゴルゴンゾーラのソースに、新顔野菜のルートパセリを立体的に置き、おしゃれ料理の必需品ナスタチウムをオンすれば、シンプルな魚のソテーもイキイキして見えるから不思議。この美しさを求めて、肉好きの私もメイン料理は魚をチョイスしちゃうのだ。