特集 2015/5/1(金)
大人の1 DAY トリップ

江戸情緒を堪能できる、グルメな下町散歩!

ゴールデンウィークを東京でお過ごしの予定であれば、ワンデイでもたっぷりとグルメな下町を堪能できる、ショートトリップはいかが? 国内外からのゲストが絶えない水道橋にある和のホテル「庭のホテル 東京」(和の朝ごはん特集にもご登場いただきました)の広報で、日本の文化や食を愛してやまない赤羽恵美子さんをナビゲート役に、切子グラスの製作体験や行きつけの老舗麹店のほか、昼ワインが楽しい店や最新アペロスポットも巡ります! 大人のおいしい下町散歩で、東京の魅力を再発見しに出かけませんか。

総武線でお茶ノ水駅へは、2駅で5分ほど。そこから歩いて5分くらいのところにある江戸後期創業の糀屋「天野屋」は、神田明神の鳥居の脇で170年も店を営んできた老舗です。
お目当ては、飲む点滴として注目を集めている「甘酒」! 糀店の隣に併設された喫茶部にて楽しめる「甘酒」(¥400)は、同じく天野屋謹製の久方味噌とともに味わうスタイル。やさしい甘さと米のつぶつぶ感がおいしい、さらりとした飲み心地の一杯で、味わい深い味噌をちびちびとなめながら楽しめば、誰でも「は~、幸せ」と目を細めたくなるはず。アミノ酸やビタミン豊富な発酵食材を、ダブルでいただく満足感も得られます(笑)。
「6月になると、冷たくして楽しめる氷甘酒も出るんですよ。これは氷に甘酒をかけたもの。甘酒は隣のショップでも買えるので、冬はそのまま、夏は冷やしていただくのが私の定番」と、赤羽さん。
喫茶部から販売部へは店内でつながっているので、甘酒でエナジーチャージしたら、さっそくショッピングへGO! 迎えてくれたのは、こちらの3人の女性たち。現店主の6代目にあたる天野博光さんのお母様でいらっしゃる寿子さん、その妹にあたる史子さん、そして史子さんの娘さんの上木恵里子さんと、3代にわたって、こちらの店を切り盛りしているそう。みんなとにかくお肌つやつやで、元気いっぱい! 糀パワーを、しっかりと体現されていらっしゃいます。

塩糀ブームで麹が店頭から消えた数年前のあの時期でも、「天野屋」ではいつも生糀を揃えていたという、糀の専門店「天野屋」。その地下には約45坪ほどの土室(むろ)があり、つねに糀菌で米を発酵させるために理想的な16℃に保たれています。原料から製品になるまでは6日間。これを、160年間も行われてきたそう。店では、生糀の販売とともに、味噌や納豆、それらを使った加工品などバリエーション豊かな商品がずらり!
「こちらのお店にくると、糀を使った料理のアドバイスをたっぷりと教えてくれるので、それも楽しいんです。オンラインショップでは味わえない、お買い物の醍醐味ですよね」と、赤羽さんが話すように、店に入るとすぐに声をかけてくださる。まずは、さきほど味わった甘酒についてたずねてみると……。
「これはストレートだから、そのままグラスに注いで飲んでくださいね。甘酒は、夏の季語でもあって、江戸時代にはお薬代わりだったの。とくに夏の時期におなかを壊したら、整腸剤代わりに甘酒を飲んでいたそうですよ。速攻性があるのも甘酒の特徴ね。自宅で甘酒をつくろうとすると温度管理が大変だけど、うちの甘酒は1杯ずつのパックになっているから便利。4パックセットで¥1,080。毎日飲んでみて」と、史子さん。今まで一度も顔に吹き出物ができたことがない、という史子さんの言葉がさらにエディターの背中をぐいぐいと押して、もちろん即お買い上げ。クラシックなパッケージが素敵な生糀も気になります、とつぶやくと……。
「生糀を買うなら、3日以内にかならず塩糀や醤油糀をつくってくださいね。それと塩糀や醤油糀といった糀調味料をつくるときは、冷蔵ないで常温でつくってね。冷蔵庫に入れるのは、できあがってから!」と、糀調味料のつくりかたシートを手渡してくれた史子さん。試食用に店頭におかれた醤油糀をぺろりとなめると、ふくよかな香りと甘さ、やわらかい塩みがバランスがよく、「きゅうりが食べたい」、「ほかほかごはんにかけたい」、と瞬時に頭によぎるほどのおいしさ。
「塩糀は、肉や魚はもちろんだけど、たとえば海鮮やきそばにちょっと加えるだけで、旨みが一段とアップしたりもするんです。試してみて」と、寿子さんの料理アドバイスもいただきつつ、生糀も数パックお買い上げ。ふと見ると、赤羽さんの手には「三升漬け」が。糀と醤油と唐辛子でつくられた、天野屋の名物のひとつだとのこと。これでおにぎりをつくったら、どんなにおいしいことか……、などと思いながら、糀の話はもちろん、発酵食品の話をいろいろと聞いているうちに、あっという間に時間がたってしまう、そんな糀のワンダーランド「天野屋」さんでした。
いろいろ勉強して、たっぷりお買い物して、ふくふくしながら最後の目的地に向かいます。
 
 
「天野屋」
東京都千代田区外神田2-18-15  tel. 03-3251-7911
営業時間/10:00~18:00(祭日は~17:00)
定休日/日曜(4月~12月第1週)、海の日、夏季休業日(8月10日~17日)
http://www.amanoya.jp/
 
 
>>次は、最新スポットでアペロを楽しみます!

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photo & text : Tomomi Seki  special thanks : Emiko Akabane

  • ナビゲーターをしてくれたのは……
     
    赤羽恵美子さん/「庭のホテル 東京」広報。外国人客も多いホテル勤務であることや、和をテーマにした会報誌作成やイベントをなどを手掛けることから、日本文化への造詣が深い。ただいま小唄を習うべく、目下、教室をリサーチ中。
     
    「庭のホテル 東京」
    東京都千代田区三崎町1-1-16 tel. 03-3293-0028
    http://www.hotelniwa.jp/

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