特集 2018/6/17(日)
現地ライターがレポート! 海外トレンド<N.Y.編>第7回

ニューヨークのメキシコ料理レストランに変革の兆し?!

ニューヨーカーはメキシコ料理が大好き。気取らず手づかみで食べられるタコスやワカモレ&チップスにマルガリータは、いつの時代も変わらぬ鉄板メニューだ。その肩肘張らない素朴さもメキシコ料理の魅力として愛されてきたが、今、新たな特色を持ち込んだメキシカンレストランが街を圧巻している。

その先駆者ともいえるのが、メキシコ料理の雄「Pujol(プジョル)」のシェフ、エンリケ・オルヴェラがオープンさせた「Cosme(コスメ)」だ。エンリケは、メキシコの伝統的食材やレシピを駆使しながら、まるで絵画のようにコンセプチュアルな皿に仕上げるテクニックで、“コンテンポラリー・メキシカン”というジャンルを確立。

左から「Pujol(プジョル)」のシェフ、エンリケ・オルヴェラ氏と「Cosme(コスメ)」のシェフ、ダニエラ・ソト=イネス氏。

瞬く間に同店は世界のベストレストランにランクインし、キッチンを指揮するダニエラ・ソト=イネスは、もっとも活躍する女性シェフのひとりとなった。オープンから4年が経つが、その人気は凄まじく、予約がなかなか取れない店として知られている。

この店で登場する料理は、どれも目を見張るほど美しく、その簡潔なプレゼンテーションがゲストの好奇心をかきたてる。メキシコ料理といえば、遠慮なしにどかんと盛られた皿が当たり前だったが、エンリケはファインダイニングに匹敵する繊細さをメキシコ料理に見出したのだ。しかも、プレゼンテーションは斬新なものの、素材や味つけが本場の味をきちんと伝えてくれる。

また、カラフルでにぎやかな装飾の店が多いなか、モノトーンでスリークなインテリアを徹底した点も斬新。この店はメキシカンレストランのシーンまでも変えてしまったのだ。
 
>>「Cosme(コスメ)」から登場したスピンオフ店とは?

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photo :  Signe Birck , Fiamma Piacentini , Liz Barclay text : Yumi Komatsu

  • ●Yumi Komatsu
    N.Y.を拠点に、弊誌をはじめとした日本のライフスタイル誌やファッション誌などでライターとして活躍。

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