ニュース 2013/12/27(金)
赤いソールが繋ぐカラダと靴のフェティッシュな関係

映画『ファイア by ルブタン』靴から始まる官能の宴

「靴をデザインするとき、イメージするのは靴だけを履いた裸の女性」と語ったことで有名なシューズデザイナー、クリスチャン・ルブタン。彼が憧れ続けた舞台「クレイジーホース」とコラボレートし、世界中のモードファンを虜にした伝説のヌードショー“ファイア(原題:Feu=フ)”が3Dで映像化されて公開! 伝説の舞台に参加したダンサーたちとのインタビューから見えてきた、靴とカラダの関係とは?

(左から)「クリスチャン ルブタン」を履いたキャンディス・スワンポール、ゾーイ・サルダナ、アレッサンドラ・アンブロージオ

Photo : Aflo

●「ルブタン氏は子どものようなエスプリを持つ人」

―ルブタン氏はどんな方ですか? 印象や演出時のエピソードなどがあれば教えて下さい。

L:最後に流れる歌をニューヨークで録音するためについて行きました。彼には小さい子供みたいなところがあります(笑)。わたしたちはニューヨークの大きなデパートのプライベート・パーティに招かれたんです。そこではファンの人たちがみんな彼にサインをもらおうと、手に彼の靴を持って待っていたんですが、天井に一杯上がったカラフルな風船を、到着するなり手にもって、ずっと最後まで離しませんでした(笑)。すごく微笑ましい光景で、子供みたいなエスプリを持った人だと思いました。
P:ショーのときは、振付家として彼とコラボレートしました。また演出も少し手伝いました。というのもクリスチャンはアイディアに溢れた人なので、それを実際に「クレイジーホース」というユニークな場所でどのように生かすのかということに関して、コラボレーションが必要だったからです。舞台上での広がりや照明の遊び方など。それはとても刺激的な経験でした。(具体的には)たとえば、最後に盛り上げる演目として「ウェスト・サイド・クレイジー」があります。『ウェスト・サイド・ストーリー』からインスピレーションを受けたものですが、歌に出てくる“ルビー”という名前は、じつはクリスチャンのあだ名でもあるんですよ(笑)。

―演出するときの彼はどんな風ですか。決断は早い方でしょうか。

L:彼は自分の求めるものをよくわかっている人。だからその指示はとてもシンプルですが、同時にダンサーにとっては、彼の望むものを実際に具体化することはときに複雑だったりもします。それを身体でいかに表現するのか、適応させることが必要になりますから。
R:多少迷ったりすることもあるけれど、でもだいたい彼の好みははっきりしています。それにクレイジーのダンスにはある程度決まりがあって、何でもできるというわけではない。こういうポーズはしないとか、ヌードはここまでとかいろいろ約束事があります。ですからゲストスターもそれはリスペクトしなければならない。でもそうした拘束がお互いにとって刺激になったと思います。

  • 『ファイア by ルブタン』

    ヌードとアートの危険な出会いから生まれた、過激なまでに美しい、パリ・ナイトショーの最高峰<クレイジーホース>。
    その舞台で、たった80日間だけ上演され、世界が熱狂した、クリスチャン・ルブタン演出のショー<ファイア>。その陶酔への招待状が、今、あなたの手に―。
     
    監督:ブルノ・ユラン  音楽:ミルウェイズ、デイヴィッド・リンチ『エレファント・マン』他

    出演:クリスチャン・ルブタン、クレイジーホース・ダンサー
    配給:ギャガ
    ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開 

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  • クリスチャン・ルブタン

    1963年、フランス、パリ生まれ。労働者階級地区で母子家庭で育つ。少年時代からナイトクラブに出入りし、ショーのダンサーたちの美しさに魅了される。彼女たちのファッション、なかでも靴に興味を抱き、靴のデザインを考え始める。その後、「エルメス」、「シャネル」、「イヴ・サンローラン」、「ディオール」などで靴の製作に携わり、1992年、自身の名を冠したブランド「クリスチャン ルブタン」を設立。エレガントでセクシーなシューズは多くの女性たちの心を掴むと、名だたるハリウッドセレブリティ達にその人気が広まり、瞬く間に世界を代表する高級シューズブランドとしての今の立場を確立することとなった。

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