「おれはモンタナを離れないよ」

ブラッド・ピット／『リバー・ランズ・スルー・イット』
 
モンタナ州ミズーラのきらめく自然のなかで、まるで芸術のようなフライフィッシングをする青年ポール、その姿はロバート・レッドフォードの再来と言われるほど美しく魅力的で、この映画『リバー・ランズ・スルー・イット』のポール役に抜擢されたことによってブラッド・ピットは名役者として世界にその名を知らしめた。物語は特別ではない、釣り好きのある家族の話。1920年代のアメリカのモンタナ州で生まれ育った兄ノーマン（クレイグ・シェイファー）と弟ポール（ブラッド・ピット）。真面目すぎる兄に対して弟は自由奔放でユーモアがあり、家族みんなに愛される存在だった。けれど、そのきらめく笑顔の向こうには賭博にのめり込む一面も……。親子、兄弟の間にある優しさ、愛、嫉妬、細やかな感情の描き方が素晴らしく、何よりも、フライフィッシングをするブラッド・ピットの笑顔がまぶしすぎ！
 
女子的シネマ名言は「おれはモンタナを離れないよ」。一緒にシカゴに行かないかと誘った兄の言葉にポールが返した一言。釣りを愛してやまないポールらしいセリフ。