『ブルーバレンタイン』
倦怠期バリバリの夫婦ディーンとシンディ。彼はなんの資格もなく稼ぎは少な目。だけど、娘との関係はバッチリ(しかも彼の子じゃなくて、彼女の元カレの子)。
一方彼女は看護師としてキャリアを積み、稼ぎはあるけど仕事優先。そんな彼らは、ある事件をきっかけに夫婦関係真っ二つ。あまりに淡々と日常的なシーンを描いているのに、やけにリアルで気まずい雰囲気満点なのがこの映画のスゴイところ。
ということは、恋人やパートナーがいる人にとっては、一緒に観ると相手に対して疑心暗鬼になること間違いなしなのよね。超フツーの夫婦の話だけに、かえって極悪!
-
〈作品紹介〉
『ブルーバレンタイン』
秀才で真面目な妻シンディ。優しいけれど学がなく努力する才能もない中卒ディーン。妊娠をきっかけに結婚するが、結婚7年目に破たんを迎え離婚する日、これまでのふたりの思い出が辿られていく……。甘い恋愛時代と現在の憎しみ合う時間が交互に現れ、生々しい関係性が露わにされる演出がカンヌ国際映画祭で絶賛された逸品。ミシェル・ウィリアムズとライアン・ゴズリングの演技が光り、ふたりをさまざまな映画賞にノミネートさせた。
出演/ミシェル・ウィリアムズ、ライアン・ゴズリング
監督/デレク・シアンフランス
-
よしひろまさまみち/197×年東京都新宿区生まれ&育ち&しぶとく在住。音楽誌、女性誌、情報誌などの編集部を経てフリーに。『ELLE ONLINE』で執筆のほか、『sweet』『otona MUSE』で編集・執筆、『an・an』『SPA!』『GLOW』『SPRiNG』『oz magazine』など雑誌で連載。日テレ系『スッキリ!!』でオススメ映画紹介のほか、テレビ、ラジオなどにも出演。映画を中心に、音楽、美容、食など幅広いジャンルで取材&執筆中。好きなものはセレブゴシップとうまいもの、かわいい男と笑いと涙。
text : Masamichi Yoshihiro