独占インタビュー! 英ロイヤル・バレエの日本人プリンシパル、平野亮一にズームイン
2018/04/20(金)
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表現力や演技力を高めるのは、“顔芸”!

―― 平野さんの演じたリオンディーズは、嫉妬心から愛する人や親友を追いやってしまい、激しい後悔の念に駆られるという、現代の人たちも共感しやすいキャラクターかと思いますが、平野さんはこのキャラクターをどのようにとらえていますか?

平野亮一(以下H):誰もが少しは経験したことがあるでしょうし、素質は持っていると思います。僕も自分と照らし合わせると似ているところもあるかなと感じます。嫉妬っていうとすごく嫌に感じるんですけど、その分パワフルですよね。つらいことも苦しいことも起きるとは思います。

―― 平野さんも共感される部分があったということでしょうか。

H:そうですね。どこかそういう素質は、きっとあると思います(笑)。

―― リオンディーズは、踊りから表情まで狂気に満ちた鬼気迫る演技がとても印象的ですが、平野さんは役柄の感情や表現力をどのように習得されていくのでしょうか?

H:僕は「演技」というものを重視するので、考え抜いてひとつひとつの場面や動きに意味をつけて、そこから細かい表現力が出てくると思っています。ただ単に、ピンポイントでフレーズをやるだけだと、ちゃんと話が伝わらない気がしているので、本を読んでいるのと同じように、流れる物語を体でも表現しないといけない。1小節話して、その後2小節3小節を抜かして4小節に行っても、物語はさっぱりわからなくなるだけじゃないですか。だから間の細かいところまでひとつひとつの動きに言葉を詰め込むっていうのはすごく大切で、それがあるからこそ物語がしっかり伝わると思います。

―― 表現力や演技力を高めるために、日常的にされていることはありますか?

H:演技力というのは、多分身に着けていくものなんでしょうけど、僕は見て学ぶタイプですね。というのも、昔から素晴らしい方々のドラマティックな役柄を、ずっと近くで見ているので。どういう表現の仕方をすれば伝わるかというのを見て学んできました。ほかには顔芸ですかね、顔で表現する(笑)。

© ROH, 2018. ph.by Tristram Kenton

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