2012/9/25(火)
「君は正しい。僕って男は──空っぽだ」
「君は正しい。僕って男は──空っぽだ」/『アバウト・ア・ボーイ』
生きる目的がないと人は輝けないとよく言うけれど、それって本当? 『アバウト・ア・ボーイ』の主人公ウィル(ヒュー・グラント)は、父親が遺した名曲の印税で悠々自適に暮らす38歳の独身男。見た目は格好良くてキュートなのに、結婚して子育てに奮闘する姉からは「一体、何のために生きてるの?」、付き合う女性からは「中身が空っぽね」と言われる始末。生活には困らないけれど、どこか物足りなさを感じていたウィルに「この子を支えたい! 守りたい!」という人間らしい感情を芽生えさせたのは、近所に住む12歳の少年マーカスだった。子供のような大人と大人のような子供の交流に胸がジンと熱くなる。
女子的シネマ名言は「君は正しい。僕って男は──空っぽだ」。想いを寄せていた女性に、見た目はキュートだけれど中身は空っぽね、と言われたときのウィルの返答。ショックだけれど、気づくこと、認めることは大切!
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『アバウト・ア・ボーイ』(About a Boy)
2002年
監督/ポール・ワイツ、クリス・ワイツ
出演/ヒュー・グラント、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト
text : Rie Shintani