母となってますます輝く、ペネロペ・クルスにインタビュー!
この7月、夫で俳優のハビエル・バルデムとの第2子を出産、二児の母となりますます輝きを増すペネロペ・クルス。そんなペネロペが女子学生から50代の母親役まで、ひとりの女性の波乱万丈の半生を演じきった『ある愛へと続く旅』が11月1日(金)に公開。女優として、母親として、この映画に込めた思いをたっぷり語ってくれた。
「“永遠に失った愛”を描いた美しいラブストーリーよ」
―希望に満ちた20代から思春期の息子との関係に悩む50代へと、異なる年齢のヒロインを演じ分けたことについてはいかがでしたか?
年代を旅するような役をいただけて、とても光栄だったわ。先に50代の現在を撮ってから若いころの役に戻ったの。普通の撮影なら逆なんだけど。そのあとに戦争中の場面や、彼女がサラエボでやっと自分の息子を見つけるシーンといった強烈な場面を撮ったんだけど、すでに思春期の息子との関係を撮影した後だったから、私自身、よりジェンマを理解することができてとても面白い体験になったわ。
―この映画のラブストーリーの部分について教えてください。
とても美しいラブストーリーね。ラブストーリーがうまく作用しなければ、残りの部分も無意味なものになるわ。なぜなら、この映画は彼女が永遠に失った愛を描いているから。そして、彼女の人生にはずっとこのことが残っているの。彼女は人生最大の愛を、悲惨な形で失くしてしまったのだから。だから幸せな時期、希望にあふれているシーンというのは、監督が言うように、おとぎ話のようでなくてはならない。その部分がとても素敵なの。
それから友人ゴイコとの関係も素敵ね。すごく特別な友情なの。おそらく別の状況だったら、彼とジェンマの関係はまた別のものになっていたかもしれないけど、そうはならない。彼女が愛しているのはディエゴだから。素晴らしい素材があり、すべてが描かれているこういう映画では、真実を見つける鍵を持っているようなものよ。素晴らしい原作本に感謝をするし、監督と奥さんである原作者が一緒に書いた脚本にも感謝しているわ。この映画では脚本が一番難しかったはずよ。後で撮影することよりもずっとね。だけど、私は脚本を読んで驚いた。すべてが入っていて、何も省かれていなかったの。映画で観なければいけないすべての心臓部が含まれていたのよ。
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『ある愛へと続く旅』
サラエボに留学していた女子大生のジェンマは、アメリカ人男性のディエゴと出会い恋に落ちる。ローマに移り新婚生活を始めたふたりだが、子供をもつ夢は叶わなかった。やがてサラエボで民族紛争が始まり、カメラマンであるディエゴはサラエボへ。後を追ったジェンマとともにサラエボで暮らし始めるが、彼との子供をあきらめられないジェンマは代理母を探すことに。そして16年後、思いもよらない衝撃の真実が明かされる。
監督/セルジオ・カステリット
出演/ペネロペ・クルス、エミール・ハーシュ、ジェーン・バーキン
配給/コムストック・グループ
公式サイト/http://www.aru-ai.com/
2013年11月1日(金)~、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
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