注目度No.1若手映画俳優、高杉真宙が見せるハタチの肖像
2017/06/28(水)
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ずっとなりたかったレスキュー隊

―――今後は「演技一本で」と決めていますか。
   
そうですね。ほかにやりたいことはないです。やってみたいことはいっぱい無限大にあります。ただ、今はこの職業が好きで、楽しくて、どうしてもほかのことに目が向かない。それなら、役でいろいろ自分のやりたいことができたらなと思います。この仕事の面白いところはなんでも役でできるところですから。
   
―――例えば、具体的にどんなことをやってみたいですか。
  
僕、この仕事をやらせてもらう前は幼稚園の先生とか、レスキュー隊になりたいと思っていたので、そういうことを役で体験できたらいいなって思ってます。子供の頃は、小さいくせに小さな子が好きで、小学生の頃から、幼稚園の子の面倒をみていたりしたんですよ。それで保育士になりたいと思っていったんですね。レスキュー隊の方はなぜかきっかけはわからず、幼稚園の頃から、中学生くらいまでずっと「なりたい、なりたい」って言ってたんです。幼稚園からなので、漫画やテレビの影響ということもなさそうだし、周りにもいないし、理由はいまだにわかりません。
   
―――レスキュー隊員を演じたときに、判明するかもしれないですね。最後に高杉さんのいまの目標を教えてください。
   
キャストやスタッフの方から、「もう一度、一緒に仕事したい」と思われる俳優になりたい。それが僕の目標です。「いつか、また」と思い合って、現場で「お久しぶりです」って再会できることはとても素敵なことだと思います。今回も『ぼんとリンちゃん』の小林監督と再び、お仕事できて、本当にうれしかったです。
 
【取材後記】
「サンローラン」のスリムパンツがするりと入るスレンダーな体型に、ジェンダレスな雰囲気。10代前半でスカウトされたときには女の子だと思って声をかけられたのだとか。しかし無理に男っぽさを出すこともなく、やんちゃを気取るわけでもなく、今の自分がどう見えるのかを冷静に受け止めているように見えた真宙くん。話し方は確かにマスキュリン、ポージングもマスキュリン、でもこれまでの“男子像”を軽々と超える、そんな存在感に取材スタッフ一同まるでギリシャ神話の登場人物(神?)を見ているかのような不思議な感覚に……。撮影中にちらっと見せた意外なほど筋肉質な二の腕に「レスキュー隊になりたかった」と語った夢もなんだか納得。

  • 『逆光の頃』
     
    京都で生まれ育った17歳の孝豊(高杉真宙)は高校2年生。伝承工芸の職人である父(田中壮太郎)と小料理屋を営む姉(佐津川愛美)と暮らす彼はどこにでもいそうな普通の男の子。バンドをやっている同級生の公平(清水尋也)が早々と自分の進路を決めたことに動揺したり、幼馴染のみこと(葵わかな)に淡い恋心を抱いたり、そのことでからかわれ、不良の小島(金子大地)と喧嘩したり。京都の街並みを背景に一人の少年の思春期ならではの心の動きが静かに流れていく青春映画。監督は『ぼんとリンちゃん』で高杉の演技を飛躍させた小林啓一。

  • 高杉真宙(たかすぎ・まひろ)/1996年7月4日生まれ。福岡県出身。09年、舞台「エブリ リトル シング」で役者デビュー、翌年『カルテット』で映画初主演。TV特撮ドラマ「仮面ライダー鎧武/鎧武」(12、13)の龍玄役で二面性のある役を演じ注目を集める。14年、主演映画『ぼんとリンちゃん』でヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。公開待機作に『トリガール!』(9月1日公開)、『散歩する侵略者』(9月公開)、『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』(18年公開予定)ほか多数。

Photo : Sang-Hun Lee  Styling : Masaki Kataoka(AVGVST)  Hair&Make : Sayaka Tsutsumi   Interview : Aki Takayama

  • ファッション問い合わせ先/イヴ・サンローラン 0570-016655 http://www.ysl.com/

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