インタビュー 2017/4/14(金)

今世界でいちばんおしゃれな芸術家! ポップアートの巨星、マウリッツィオ・カテランにロングインタビュー

『トイレットペーパー・マガジン』の創立メンバーにして、現代アート界で今もっとも注目されている人物のひとり、マウリッツィオ・カテラン。『エル・ジャポン』5月号でコラボレートした際に収録したインタビューを全公開。滅多に応じない超貴重なロングインタビューは必読!

ミケランジェロ・ピストレット作 “Venus of the Rags”

Photo : Aflo

Q.あなたは誰から一番影響を受けましたか?
 
一番最初にミケランジェロ・ピストレットの展示会を故郷のパドヴァで見た時さ。彼は鏡を用いてアート作品を作るのだけれど、展示されている鏡に映った自分の姿を見た時、自分がまるで鏡の額の中にいるような不思議な感覚だったんだ。これが非常に居心地悪かったんだけど、逆にそれが引き金となってアートに興味を持った。そして次第に、「これを自分の仕事にしたら、どうなるんだろう?」と考えるようになっていってね。今となっては、何か特定のインスピレーションというものはないのだけれど、いろいろなものから影響を受けるようになってきたよ。最近は特に建築に興味があって、建築からインスパイアされることが多くなってきたんだ。ただ、一般的に最近のコンテンポラリーアートは、わりと停滞しているような感じがするかな。

  • ELLE JAPON (エル・ジャポン) 2017年 05月号 アートBAG付き特別版
     
    通常版に『トイレットペーパー・マガジン』撮り下ろしのアートフォトのページを8P追加した特別版。もちろん表紙もマウリッツィオ・カテランとピエルパオロ・フェラーリのコンビが『エル・ジャポン』のためだけに創ったアートフォト。

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  • 世界でここだけ! 付録は無料チケットになる「TOILETPAPER」の限定トートバッグ
     
    オリジナルのプロダクトだけでなく、「メゾン キツネ」や「MSGM」など気鋭のハイストリートブランドとコラボレーションし、数多くのファッションアイテムを発売してきた「トイレットぺーパー」。今回『エル・ジャポン』のために特別にトートバッグをデザイン。このデザインのバッグが手に入るのは世界でここだけとあって現在SNSで話題の的! しかも、このバッグをもっていればKYOTOGRAPHIEで彼らの展示物のひとつ「LOVE ROOM」に無料で入場可能! お見逃しなく。

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Interview & Text : Wakapedia

  • 【プロフィール】
    マウリッツィオ・カッテラン(Maurizio Cattelan)1960年バドヴァ生まれ。皮肉でスキャンダラスな作品によりNYのアート界で頭角を表す。現在、ジェフ・クーンズやダミアン・ハーストと並び称される伊現代芸術の先駆者。

     
    【活動歴】
    1989年アーティストとして本格的な活動を始める。その後フランスのポンピドゥー美術館、ニューヨーク近代美術館などで作品発表
    1996年リスの自殺「Bidibidobidiboo」を発表
    1997年競走馬を天井から吊るした「Novecento」発表
    1999年隕石が衝突したヨハネ=パウロ2世の蝋人形「La Nona Ora」を発表
    2000年グッゲンハイム・ヒューゴ・ボス賞のファイナリストに選出。
    2001年にアドルフ・ヒトラーをかたどった「Him」を発表
    2004年独アーノルド・ボーデ賞受賞
    2004年馬を天井から吊るした「The Ballad of Trotsky」(1996)がLVMH会長ベルナール・アルノーにより210万ドルで購入される
    2010年ミラノ証券取引所前(Borsa di commercio di Milano)にて中指を立てた手の彫刻「L.O.V.E.,」を発表。タイトルはliberta(自由)、odio(憎しみ)、vendetta(復讐)とeternita(永遠)の頭字語をとった。
    2010年サザビーズにて「無題」が790万ドルで落札される
    2010年ニューヨークのグッゲンハイム美術館にて回顧展「ALL」開催。美術館史上初、128すべての作品を天井から吊るし、1日4000人以上の来場を記録する。CBSにて特集番組放送。
    2012年『トイレットペーパー』がニューヨークタイムス誌が選ぶトップ10の雑誌に選出
    2013年パリ、パレ・ド・トーキョーがエントランスにて『トイレットペーパー』の作品を特集
    2016年フランスのモネドパリ(フランス国営造幣局)で個展を開催。
    2016年「Him」がクリスティーズで約17,200,000ドルで落札される。
    2016年グッゲンハイム美術館で全て18金で作製された「アメリカ」という名の黄金のトイレを披露し、実際に観客が利用することができるなど、インパクトのあるコンセプトで大きな反響を呼んだ。
    2016年BBCにてドキュメンタリー「The Art World's Prankster: Maurizio Cattelan」放送

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