誰かに批判されても自分を変えたりしない

―このドキュメンタリーは、あなたの人生をどのように変えましたか？　たとえば、常に撮られていると意識することでよりグラマラスな女性になった、とか。
 
ぶっちゃけ、本当ならもっとグラマラスな女性であるべきだったわね。でも実際のところ、私は一切自分を変えなかった。だって実の兄が撮っているんだもの。むしろほとんどの時間、彼が撮影をしていることすら忘れていたわ。番組を見てもらえれば、私がカメラの存在を完全に忘れているのがわかると思うわ。だからやっぱり、私は何も変わっていないわね。
 
―最初のエピソードの中で、あなたが「ニューヨーク・ポスト」のライブについてのレビューを読んだり、あなたを批判していたペレス・ヒルトン（アメリカのゴシップブロガー）がライブ会場に現れたときに、あなたが動揺して苛立っているシーンなどがありました。他者の意見は、いまだにあなたに影響を及ぼしますか？
 
私だってただの人間よ。誰かが自分自身について批判をすれば、いつだって気に障るわ。質問の答えは、もちろんYESよ。でも私は、自分に正直でありたいし、ありのままでいたい。そのことを誰にも邪魔させないように努力しているつもりよ。でもドキュメンタリーの中で、世界の果てまで影響を及ぼすソーシャルメディア上での盛大ないじめ（ペレス・ヒルトンがケシャを自身のブログで痛烈に批判したこと）について触れたのは、程度の差はあれど、私は、自分が自分らしくいるだけでいじめられることがどれだけ辛いかを知っている、ということを伝えたかったからよ。
 
―そういう体験が、あなたのアーティスト活動に変化を与えましたか?　以前より成長したな、と思う部分とか。
 
気分が良くて何を言われても受け流せる日もあれば、キレそうになっちゃう日もある。かと思えば、何かにものすごく心動かされる日もある。みんなそうだと思うから、わかってもらえるわよね。自分がすごく強くなったように感じて、どんな悪意をぶつけられてもへっちゃら、って思える日もあれば、全然そうじゃない日もある。本当にその日次第だわ。
 
―人々のリアクションに傷つくとおっしゃいましたが、ドキュメンタリーやTwitterなどで自分自身をさらすことは、好意的ではない反響を受けるリスクを冒すことになりますよね？
 
もちろんリスクはある。でもソーシャルメディアってそういうものだわ。Facebookを使ってる若い子たちと同じよ。本当に大切なのは、他者が批判的だったとしても、自分らしくい続けるべきだということ。私は絶対に自分らしくいたいの。もし誰かに批判されたからって、周りと同じになろうとして自分を変えたりなんてしない。そんなことをしたら、嫌がらせを言った人の勝ちってことになっちゃうでしょ。