妖精の苦悩:パリ・オペラ座バレエ団新エトワール、レオノール・ボラック
名門パリ・オペラ座バレエ団の新エトワールとして、去る3月に行われた来日公演では2つのプログラムで主役級の役を踊ったレオノール・ボラック。妖精のようなオーラの可憐なバレリーナだが、内面はかなりのしっかり者。オペラ座に入団してから頭角を表わすまで、長く努力を続けた苦労人でもある。『ダフニスとクロエ』のリハーサル直前のレオノールに、バックステージでインタビューを行った。
「ミルピエが私を引き上げ、オレリーが指導してくれた」
―――バンジャマン・ミルピエ(写真下右)が監督を務めたのは1年半と短期間でしたが、あなたの運命を大きく変えたのですね。
L:そうです。彼が私をコールドバレエ(群舞)から引き上げてくれました。クラシックだけでなく、(アンヌ・テレサ・ドゥ・)ケースマイケルやピナ・バウシュなどのコンテンポラリーも踊るようになり、その分野でも上達することが出来ました。2014年からの昇進はスムーズでしたが、私としては難しい時期でもあったんです。カドリーユからコリフェに昇進した段階で、急に主役級の踊りをこなさねばならず、パ・ド・カトルやパ・ド・トロワなどで訓練をする期間がなかったからです。
――ー現在の芸術監督は元エトワールのオレリー・デュポン(写真下左)ですが、彼女があなたをエトワールに任命したのですね。
L:私がエトワールに任命されたのは12月31日だったのですが、この日はかつてオレリーがエトワールに任命された日でした。『くるみ割り人形』を踊ることになったとき、指導してくれたのも彼女でしたし、昔から私のことを知っていてくれて、とてもいい関係を築いています。オレリーが芸術監督になったことは、オペラ座にとってもとてもいいことだと思いますね。伝統を引き継ぐだけではなくて、新しいことも引き出してくれる人です。
Styling: Emi Ogura Hair&Make: Tomomi Fukuchi Interview&Text: Hisae Odashima
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レオノール・ボラック(Leonore Baulac):1990年5月10日、パリ生まれ。パリ・オペラ座学校を卒業してパリ・オペラ座バレエに2008年に入団。12月31日パリ・オペラ座バスティーユで上演された『白鳥の湖』でバレエダンサーのトップ、エトワールに任命された。
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オペラ座&ロイヤル 夢の共演 「バレエ・スプリーム」
パリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団の若きスターたちが集結する「至高」の舞台! オペラ座&ロイヤル 夢の共演。
公演日程/2017年7月26日(水)、27日(木)18:30~、7月29日(土)13:00~ 18:00~、7月30日(日)14:00~
会場/文京シビック大ホール
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一斉発売 4月8日(土)10:00~
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