インタビュー 2013/12/5(木)
女性活力担当大臣にロングインタビュー

【前編】女性活力担当大臣・森まさこ“働く女の生きた道”

「女の道は一本道にございます」。そんな流行語が出回ったのも嘘かのように、ますます働く女性の人生は複雑化してきている様子。そのためか、女性に特化した支援策が世界的潮流になっている今、“女性活力担当”として重責を負う、森まさこ国務大臣にインタビューを敢行。これまでと、これからの政策、そして自身の働く女性としての経験をクローズアップ!

―安倍内閣として女性と子どものためにしてきたことを具体的に教えてください。

森まさこ大臣(以下、森 敬称略):そうですね。安倍政権になってからまず、女性の活躍を成長戦略の中核として打ち出したことです。先日、フランスに行ってきまして、その際、新聞「フィガロ」紙の一面に載ったのですが、なぜ私が掲載されることになったかと言いますと、やはり“アベノミクス”の経済成長戦略に女性が入っているということに、記者が非常に興味を持ったからです。それから、APEC「女性と経済フォーラム」が開かれました。各国の女性担当大臣にプラスして、経済担当大臣が一堂に会しました。日本からは、経済産業省の当時の政務官だった佐藤ゆかり氏と私の女性2人で臨みました。女性2人での出席も初だったようです。

 

そこで、“女性を経済の側面から位置づける”という内容のプレゼンがウケたんです。するとプレゼンの後、各国の女性担当大臣、つまり男女共同参画大臣が私に「私たちも、『女性を経済に使わないと』と言っているけれど、トップがなかなかピンときてないから困っていて…」と嘆いてきました。

 

女性の権利というものは、“人権問題”という枠組み、つまり“男女平等”の問題でしか扱われてこなかった。もちろん人権問題ではあります。が、それをきちっと踏まえた上で、「不平等で可哀想な存在だから引き上げてあげる」ではなく、ここまで男女共同参画が進んできた以上、「女性を活用せずに経済成長はありえない」という前向きな問題として、日本で総理自らが大きく取り上げたことで、“アベノミクス”というワードに含まれている女性の存在を非常に評価してもらえました。日本の政府の中でこれまでにない試みだと思います。

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  • 森まさこ

    1964年、福島県生まれ。国務大臣。女性活力・子育て支援担当大臣、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全、少子化対策、男女共同参画)。自民党参議院議員。弁護士。幼少期、借金取立てに怯える日々を救った弁護士に憧れ、東北大学法学部卒業後、司法試験に合格。「ココ山岡事件」「オレンジ共済事件」など話題となった消費者事件を手がける。日本弁護士連合会の推薦により、長女を出産直後、ニューヨーク大学ロースクールに留学。次女を出産後、夫のワシントンDC留学に同伴し、専業主婦経験を経験。帰国後、2005年金融庁の任期付職員に。グレーゾーン金利の廃止に貢献。2007年参議院議員に当選。2012年より現職。

    公式HP http://www.morimasako.com/

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