アラサー&アラフォー女子必読! スラッシャー" / "として生きていく術
「シンデレラ世代」と呼ばれる現在26~40歳の女性たち。アナログからデジタル、バブルから長く続く不況へと、人生を激動の時代とともに歩んできた彼女たちが見いだしたアイデンティティこそが、同時に複数の自己を生きる「スラッシャー=“ / ”」としての自分だ。いくつもの顔、いくつもの職を持ってて何が悪いの? 賢くしたたかに、スラッシャーとして生きる術をUK版エルが分析する。
セレブ界はスラッシャーのお手本の宝庫
スラッシングをたやすくするためにはソーシャルメディアを操り、自分のブランディングを行うことで、ひとつの機会を利用して、他の機会を得なくてはならない。LAで配車アプリ「Uber」を利用すれば、ドライバーたちはたちまち自分のビジネスを売り込んでくる。それは家具ビジネスだったり、不動産だったり、新しい美容市場だったりだ。
バンド「スレイ・ベルズ」のアレクシス・クラウスは、自分が始めた美容に関するサイト「Beauty Lies Truth」をうまくスタートさせるためにやったことはインスタグラムのアカウントをローンチして、すでに確立しているファンベースで広めただけ、と教えてくれた。「かつては、ビジネスを始めるためにはもっと展開した方法をとらなくてはならなかったけど、インスタグラムでは自分たちの価値を体現した写真を簡単に投稿できて、かつてなく沢山の人々が反応してくれたわ」。30歳のアレクシスはロックバンドで成功するまでは社会政策を学び、教育者として働いていた。インターネットのDIY文化のおかげで、彼女は自分の両方の興味を満足させる方法を思いついたわけだ。
スラッシャーとして生きることの唯一のネガティブな側面は? アメリカ心理学協会によると、ミレニアルの女性は上の世代に比べて燃え尽きやすいと指摘する。「私は一週間に7日働いているわ。」とティファニー・ソイは言う。「友達が一日ベッドにいて何もしなかった、って話すのと聞くと、私はそれってどういうこと?って思っちゃう」キャサリンもまた、人々が成功の代償として払った大きな犠牲についてほとんど語られていないと危惧する。「もしもあなたがスラッシャーなら、あなたに選択肢はないわ。情熱が生活のほかの何より優先されるのよ」
現在30歳の元ヴィクシーモデルのリンゼイ・スコットはバランスのとれた状態ならスラッシングは女性を幸せにしてくれるという。女優 / プログラマー / アプリ開発者であるリンゼイは、LAで映画に出演し、iOSのためのチュートリアルを書き、モデル業で経済的安定を得ている。「私はどれも断念しようとは思わないわ。だって、自分が大好きなことだけをしているから。仕事って感じがしないのよ」
ミレニアル世代のセレブにはスラッシャーのお手本が沢山いる。たとえば、女優 / 企業家のジェシカ・アルバやミュージシャン / ビジネスウーマンのビヨンセなどだ。スラッシングはひとつの世代の女性たちにより多くの力を与えてくれる方法だ。そしてスラッシャーたちはうまくやっていくために計算されたリスクを取っている。
ジェンに、5年後にあなたは何をしているの、ときかれたらどう答える?と聞いてみた。「私だったらこう言うわね。『たぶんあなたのボスになってるわ』」
次のページにスラッシャー賢者たちから聞き出した、スラッシャーとして生きるための心得を紹介する。あなたも、恐れずに第一歩を踏み出してみてはいかがだろうか?
Translation & Text: Naoko Ogata