特集
2016/01/16(土)
FROM ELLE WORLD

アラサー&アラフォー女子必読! スラッシャー" / "として生きていく術

「シンデレラ世代」と呼ばれる現在26~40歳の女性たち。アナログからデジタル、バブルから長く続く不況へと、人生を激動の時代とともに歩んできた彼女たちが見いだしたアイデンティティこそが、同時に複数の自己を生きる「スラッシャー=“ / ”」としての自分だ。いくつもの顔、いくつもの職を持ってて何が悪いの? 賢くしたたかに、スラッシャーとして生きる術をUK版エルが分析する。

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Photo : courtesy of @anniemacdj via Instagram

女性はマルチタスクじゃないと退屈する!?

スラッシャーとしてやっていくには定職をキープすることが大切だ。「そうじゃないと、もしもうまく行かなかったときに大変でしょ」。BBCラジオで番組を持ち、イベントDJ、自身のプロジェクト「AMP」の顔も務めるアニー・マックのようなスターでも、将来を確固たるものにするためには、自分という商品の幅を広くしておく必要があると考えている。「私の収入の4分の3はイベントDJなのよ」と彼女は言う。「BBCは割にあう程度ね。でも同時に他のお金を稼ぐ手段を得るためのプラットフォームになってるのよ。私の夢は毎日ラジオの仕事だけをやっていくことだから、それを利用しているわ」
 
経済的な理由で、専門職の女性でもスラッシャーが現れている。ヴァージニア州検事として働く28歳のアリソン・リーナスは一年半前にズンバのインストラクターになった。「お金ももらえるし、週に数回ズンバをすることに決めたの。臨時収入を得ることで自由に使えるお金が増えるわ」
 
ロンドン出身の30歳、キャサリン・アン・デイヴィスはレコーディング・アーティスト / 「シンプル・マインズ」のツアーメンバー / 文学博士だ。彼女はこの深く根ざした哲学的な変化に共感している。「スラッシングは心理的なものよ。私が知ってる多くの女性は、マルチタスクじゃないと退屈してしまうの」と彼女は言う。「女性は達成感に惹かれるのね」。音楽活動と研究の両輪生活は、彼女に心のよりどころを与えてきた。「私の学問と音楽は分け難いものよ」と彼女は言う。アーティスト活動で彼女は経済的にも十分成功しているが、それでも研究者としての仕事を続けている。「他のことで食べているからといって、情熱をかたむける何かを止める必要なんてないわ。」
 
この、ある種の力を得ている、という感覚こそが27歳のマルフィ・ドランテがメキシコでスラッシャーが増えている理由とするものだ。彼女はパートタイムで学校で教えながら、PR会社も所有する。「メキシコの女性は、秘書か料理人になるくらいしかなかったの。この10年で、私たちはもっといろいろな職務でリスクをとるようになったわ。私たちは自分たちで出来る限りのことを達成しようとしているの。沢山の職能を持つ事は、より良いことよ。」

Translation & Text: Naoko Ogata

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