特集 2016/5/29(日)
FROM ELLE WORLD

斜に構えた態度はもうおしまい! アラフォー世代の皮肉体質を問う

皮肉っぽい態度はもう時代遅れ。ミレニアル世代が抱える「ちょっとダサイかも」と思っているものを斜に構えて楽しむスタイルはNG。ポストミレニアル世代のようにストレートに楽しむのが今っぽいし実はクールなのだ。UKエルのエディター、ハンナが分析。

「アニヤ・ハインドマーチ」2016春夏コレクションより

ファッションではどうだろう? デザイナーのアニヤ・ハインドマーチは、TescoやBoots、Mothercareなど見慣れた店のロゴマークで飾られた服やアクセサリーを発表した。でもなぜ? これはユーモアのセンスであって、私たちのノスタルジックな感性に訴えかけてくる。かつては個性や抵抗のパフォーマンスとして着られたスタイル(ユダヤ教徒風のあごひげ、ダメージジーンズ、チェックのシャツ、太いフレームのメガネ)が、今やメインストリームとなった。良くも悪くも、インターネットがセンスというものを民主化したのだ。私たちの趣味や好みが、身近な友人や家族、同僚に消費されるだけじゃない。ネット全体がステージとなっており、あらゆるセンスが大量消費される可能性がある。
 
かつてミレニアル世代は、皮肉を込めてポップカルチャーを楽しんだ。というのは、ポップカルチャーはメインストリームゆえにダサかったからだ。私たちは、恥ずかしくて、マクドナルドやバックストリートボーイズが大好き!とおおっぴらに言えない。だから酔っぱらって、馬鹿にしたりからかうようなふりをして自分を守った上で、ビッグマックを食べたり、「I Want It That Way」を歌ったりするわけだ。でもこんな微妙な意味あいがこもった思考方法は、ポストミレニアル世代では失われている。彼らはそんなことを気にしない。
 
ある種のシニシズムが失われるのは残念だけれど、ジャッジがないというのはいいことだ。正しいとか、間違っているとか、何にもない。どんな好みでも楽しけりゃいいというわけだ。それがどんなに奇妙でも、悪趣味でも、ばかげていても。32歳の大人の女だって、ダンスボーカルグループのS Club 7を聞いたっていいじゃない。やましく感じる必要はなし。というわけで、やったね、ガッツポーズ(これは絵文字でお願い!)!!

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Translation & Text : Akari Ii Photo : AFLO, Getty Images

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