特集 2016/10/30(日)
FROM ELLE WORLD

女性初の米大統領誕生のヒントはここ! ヒラリー・クリントンが語る偉大なる母の教え

女性初のアメリカ大統領を目指す彼女が情熱を燃やし進み続ける力の裏にあったのは、苦しい幼少期を生き抜いた偉大な母の存在だった。「恐れることなく手を伸ばせば、夢を成し遂げ得る」というヒラリー・クリントンの熱いメッセージをすべての女性に読んでほしい。

とうとう私は母に、つらい子ども時代にくじけなかったのはなぜかと尋ねました。彼女は私にこう言いました。人生のいろいろな局面で出会った人たちの親切な行為が、母を支え、強くしてくれたのだと。
 
母が小学校1年生だったとき、ある先生がいました。彼女は母がランチを持ってきていないのに気がつき、母のために食べ物を持ってきてくれました。彼女は「ドロシー、ランチが多すぎるの。このサンドイッチは好き?」と母に話しかけ、母が恥ずかしい思いをしないように気も配ってくれたのです。その先生は1年間、母のためにランチを用意し続けてくれました。母がそれに気がついたのはそんなに後のことではありませんでした。
 
また母は10代の頃、ある家の掃除をしていました。母を雇っていたその家の女性は、母がとても高校に行きたがっていることに気がつきました。彼女は母に、とても賢くて能力があると言い、ある取引を持ちかけました。早起きして仕事を終わらせたら、学校に行っていいと提案してくれたのです。母はその申し出に飛びつきました。母が世界に対して提供できる、価値のあるものを持っているということを母に初めて教えてくれたのはこの女性です。また母はこの家で初めて、支えになってくれる優しい両親がいる愛に満ちた家庭がどのようなものなのかを知ったのです。
 
このような人たちが母を信じてくれたから、母は自分自身を信じ、そして私のことも信頼してくれたのです。母は私にこう教えてくれました。みんながチャンスを与えられるのに値し、みんながチャンピオンになるに相応しいと。そして彼女は他の人のために奉仕する以上に素晴らしい使命はないと心から信じていました。
 
私が歩みを止めないのはこのメッセージのおかげです。私の知る限り、私の情熱は子どもたちが神に与えられた才能を生かせるよう手助けすることです。多くの人にしばしば、その情熱に火をつけたのは何か、と尋ねられます。シンプルに言えば、それは母の存在です。

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Translation & Text: Yoko Nagasaka Photo: Getty Images, Aflo

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