クラーナハのエロティシズムを現代アートで表現すると?
2016/12/05(月)
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左:パブロ・ピカソ《ヴィーナスとキューピッド(クラーナハにならって)》1949年 横浜美術館©2016-Succession Pablo Piccaso s SPDA(JAPAN)
右:《ヴィーナスとキューピッド》AFLO

あの巨匠ピカソも真似をしたクラーナハのチラリズム

ピカソは版画でクラーナハにオマージュを捧げた。展覧会には《ヴィーナスとキューピッド》と《ダヴィデとバテシバ》の連作が出品されている。どちらも(クラーナハにならって)という副題がついている。エロティックな表現も追求したピカソはクラーナハのエロティシズムをさりげなく強調しているのが面白い。
 
今回、展示されている近現代アーティストはいずれも重要な作家ばかりだ。
「彼らがクラーナハの仕掛けた罠に捉えられてきたのは偶然ではありません」と新藤さんは言う。クラーナハは当時、アルプス以北では初めて裸体像を等身大で描いた画家だった。その革新性が時代の離れた現代のアーティストを動かし、エロスの香りをさらに強く漂わせる。500年の時を超えてそんなことができる画家はそういない。

Text:NAOKO AONO

  • クラーナハ展―500年後の誘惑
    ~'17年1月15日 国立西洋美術館
    1月28日~4月16日 国立国際美術館(大阪)
    http://www.tbs.co.jp/vienna2016/

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