特集 2015/12/30(水)
トレンドインサイト 3

次なるジュースクレンズになるか? 今、「だし」は飲み物!

料理を作るときのベースとだけ思われていた、昔から身近にあった“だし”が、ヘルスコンシャスな人たちを中心に新しいドリンクとして注目の的になっている。

左 チキンと季節の野菜のブロス£3.50。細かく切ったハーブや自家製のピクルス、しいたけ、チリオイルなどトッピングにもこだわりを見せる。トッピングは各p75。 右 店の外に置かれた鹿のオブジェが目印。

ヨーロッパや日本でも
浸透し始めた“飲むブロス”
 
ブロスのトレンドはN.Y.に限ったことではない。イギリスでは人気料理家ヘムスリー&ヘムスリーが「母が作ってくれた思い出の味」としてブロスを取り上げたのをきっかけに、昨年から料理雑誌などでひんぱんに紹介されるようになってきた。ロンドン中心部にポップアップレストランを出店中の「ザ・ワイルド・ゲーム・コー」も、昨年9月からビーフやチキンのボーンブロスをメニューに並べている。「食材も限りある資源。骨だって無駄なく利用したいと思って、ブロスを始めたの」と、同店のPRを務めるホリー・カッチンスキーさん。「コーヒーをテイクアウトするみたいに紙コップに入れてサーブするから、外で歩きながらでも気軽に楽しめるのがいいみたい。人気が広がっているわ」という。

日本では、江戸時代から続くかつおぶしの老舗「にんべん」が、日本流のブロス、“だし”の新しい魅力を発信している。「若い人たちにもっと気軽にだしを味わってほしくて、オフィス街のひらけた場所に、バースタイルのお店を出店しました」と、広報を担当する石澤実佳さん。旨みや栄養はたっぷりなのに、ほとんどカロリーがないかつおぶしだし。「家事や仕事で忙しい女性にとっては、毎日一からだしを削ってとるというのはなかなか難しいことだと思います。そういう人こそ、お茶をする感覚で気軽にだしを味わえる場所に立ち寄って、ほっとひと息ついてもらえれば」と話す。今後もさまざまな場所への出店を予定してお り、都市の新たなオアシスとなりそうだ。

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photo: AKIRA YAMADA (New York),  KUMI SAITO (London),  JUN HASEGAWA (Tokyo) text: YUMI KOMATSU (New York),  MIYUKI SAKAMOTO (London)

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