特集 2015/12/30(水)
トレンドインサイト 3

次なるジュースクレンズになるか? 今、「だし」は飲み物!

料理を作るときのベースとだけ思われていた、昔から身近にあった“だし”が、ヘルスコンシャスな人たちを中心に新しいドリンクとして注目の的になっている。

「ボーン・ディープ&ハーモニー」がデリバリーするボーンブロス(950㎖)$15。宅配のほか、契約店でのピックアップも可能だ。

N.Y.では今、牛や鶏、魚などの骨を長時間煮込んで抽出した骨スープ、ボーンブロスが話題だ。専門店も登場し、コーヒー代わりに飲む人も急増している。料理のベースとして昔から親しまれてきたものが、なぜ今新たなブームとして広がりつつあるのか。トレンドを牽引するふたりに、ブロスの魅力と人気の理由を聞いた。
 
素材のおいしさと栄養を
余さず味わえるのがブロス
 
「朝の目覚めに1杯、昼にスープとして、休憩時のドリンクとして、ボーンブロスを毎日飲んでいるわ」と語るのは、昨年夏に誕生したN.Y.ハーレム発のボーンブロスメーカー「ボーン・ディープ&ハーモニー」のリア・モジカとテイラー・チェン。ヨガ教師で栄養コンサルタントでもあるふたりが、ボーンブロスの素晴らしさに気づいたのは10年以上前のこと。「鍼灸師の友人にすすめられてボーンブロスを飲み始めたら、ブロスに含まれるコラーゲンで爪や髪、肌が生き返ったし、アミノ酸で胃腸も活性化されたという実感があったの」とリア。親友のテイラーにも教えたところ、「ゆっくり飲むことで心も落ち着くから、夢中になったわ。しかも、それがきっかけでブロスを教えてくれた鍼灸師の男性と結婚しちゃったの!」とテイラーは笑う。

リアの自宅ガーデンでのブロスタイム。一口一口、体に染み渡るようにじっくりと飲むふたり。

ボーンブロスによって、健康だけでなく幸せまで手に入れたふたりが、その魅力を世に広めるべくスタートしたのが「ボーン・ディープ&ハーモニー」 だ。具材を長時間煮込む必要があるため、作るのに手間と時間のかかるボーンブロスを、忙しいニューヨーカーに冷凍で提供する。なぜ今、ボーンブロスなのかブームの理由を問うと、「栄養たっぷりのボーンブロスを飲むことで、免疫力を高めようと考えている人が増えているのかもしれないわ。骨まで無駄なく丸ごと食べ物をいただく“ホールフード”の意識が高まったことも、人気に繋がったのでは」という。
 
そのうえでリアとテイラーがこだわったのが、ブロスに使う素材だ。牛や鶏の骨は近郊ファームのグラスフェッド(牧草飼育)のものを使用、野菜はオーガニックと徹底している。骨がくずれるまで18~24時間も煮込んだボーンブロスは、雑味のないすっきりとした飲み口と深いコクが特徴で、臭みがまったくなく、旨みが際立っている。ビーフは骨髄のコラーゲンが舌にやさしく、チキンはすっきりとした味わいだ。少しの塩気だけで、驚くほど味わい深い。そのままドリンクとして飲むのはもちろんだが、スープのベースや、料理の隠し味に使うのもいい。ブロスを使った一番のお気に入りレシピを聞くと、「味噌汁のだしに使うと、風味が増して最高よ」と教えてくれた。
 
スリムで引き締まった体形がまぶしいふたりは、実は赤ちゃんをもつママでもある。テイラーに関しては、なんと産後3カ月! その輝く美しさの秘訣はやはりブロスのようで、妊娠・出産で体のリズムがくずれたときも、簡単に栄養を摂取できるボーンブロスでかなり助けられたのだとか。授乳中も安心して飲めるブロスは、健康ドリンクや飲む美容液として美意識の高いモデルたちからも支持されている。「季節に関係なく、女性は体を冷やさないことが大事。夏はつい冷たい飲み物に手が伸びてしまいがちだけど、温かいボーンブロスで美しさを手に入れて」

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photo: AKIRA YAMADA (New York),  KUMI SAITO (London),  JUN HASEGAWA (Tokyo) text: YUMI KOMATSU (New York),  MIYUKI SAKAMOTO (London)

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