乳製品をやめると、乳糖不耐症になるかもしれない?
近年、健康のために、特定の食品や食品群を一切カットする方法が定着しつつある。けれど、医師や栄養の専門家たちは、このようなアプローチについて一貫して否定的らしい。なぜなら、健康になるどころか、体に悪影響が及ぼされるという恐れがあるから。
では、なぜ乳製品をやめると、乳糖不耐症になってしまうのか? 乳糖が含まれる食品を消化するためには、ラクターゼという酵素が必要なのだけれど、サバイアーノ博士によると、世界人口の約4分の3近くの人たちはもともと「乳糖をうまく消化出来ない」、つまり、体内で十分なラクターゼを生成することが出来ないという。
専門家が、健康情報サイト「ウェル・アンド・グッド」に行った解説によると、このラクターゼの生成を促進する唯一の方法が、より多くの乳製品を食べること。「日常的にラクトーゼを摂取することに慣れている人は、ラクトーゼを含む食品を口にしない人たちと比較して、6~8倍多くのラクトーゼ酵素を持っていると考えられます。このため、前者は消化効率も優れていて、不耐性の症状も出ません」と、サビアーノ博士は話す。
その説が正しいならば、乳製品をとらない人たちには、それを消化するための能力が備わっていないことになる。そしてその結果、下痢、膨満感、急な腹痛、吐き気など、乳糖不耐症の症状を発することにつながるというのは理に適っているといえそう。
original text : Catriona Harvey-Jenner translation : Rubicon Solutions, Inc cooperation : Yuko Ehara photo : Getty Images
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※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。