ワカメちゃんが語る、パリジェンヌ6つの真実
2016/09/08(木)
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Photo:Everett Collection/AFLO

人生設計=子どもを持ち、仕事を続けていくこと

2015年12月に70周年を迎えたフランス版『ELLE』。その70歳のお誕生日号で「フランス女性の幸福」についてアンケート調査を掲載。そこで「女性の幸せにとっていちばん大切なものは?」という質問の第一位は何だったでしょう? ……2位を大きく離して1位に輝いた答えはなんと「子供」91%! 続いて、2位が「家族」63%、3位は「カップル」60%。ちなみにこのアンケート回答者の最年少は15歳。
会社からはいつ解雇されるかわからず、カップルの過半数は破たんするこの時代。一緒に成長し、一生関係を続けられるのは子供。そうパリジェンヌにとって子供は“港”なのだ。何を隠そう、私にとっても子供を持ったことは、人生最大の快挙、最高のアドベンチャー。もちろん子供を育てるのはラクじゃない。心配し、疲れ、怒り、泣き……けれどその代わり、喜び、笑い、元気づけられて、教えられる。足し引きしたら絶対プラスだと思う。
 
次に「女性にとって理想的な境遇は?」の質問には、1位が「仕事をしている」90%。必要なもの、欲しいものを自分で買える、うまくいかなくなったら配偶者と別れられる、という自由。経済的自立が大切なのが窺える答えだ。すなわち、フランス女性の生活設計とは“子供を持ち、仕事を続けていく”こと。それが可能なのは、5か月産休を取っても元のポストに復帰できる、3か月の赤ちゃんから預かってくれる託児施設が整っている、そして子育て、家事を手伝ってくれる(ように最初から教育した)配偶者なり恋人がいる、という環境があるから。パリジェンヌ達が何十年もかけて築いてきたこの環境づくりに乾杯したい!

  • 長谷川たかこ/TAKAKO HASEGAWA
    フレンチカルチャーを発信する文筆家、翻訳家。国民的アニメ『サザエさん』の作者、長谷川町子氏の姪であり、ワカメちゃん(ときにはカツオ!)のモデルとなった人物。13歳のときに出会ったパリに恋をし、移住してからはパリ在住歴約25年。主宰を務めるウェブマガジン『フレンチ・コード』では、お気に入りの映画から旅情報、子育て日記を綴るブログ『長谷川たかこのパリのふつうの生活』を更新中。著書『ワカメちゃんがパリに住み続ける理由』(KKベストセラーズ)が好評発売中。

Text:TAKAKO HASEGAWA 

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