ワカメちゃんが語る、パリジェンヌ6つの真実
2016/09/08(木)
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Photo:Visual Press Agency/AFLO

お金をかけていないのにおしゃれ!と思われてこそ

フランス人はベーシックが好きだ。「アニエスベー」が根強い人気を保ち、「ユニクロ」がウケる訳がこれ。ゆえにパリでは、流行や新しいものがなかなか街に出てこない。この夏、東京でたくさん見かけたワイドパンツも殆ど見かけなかった。ただし、着こなすことには長けているのがパリジェンヌ。着ている人は本当に似合っている。流行よりも“自分に似合う”“自分が綺麗に見える”が基準になっている人が多い。
 
加えて、日本人に比べて買う服の量も少ないし服を買わないし、まずプロパーでは買わない。高級ブランドが並ぶモンテーニュ通りでフランス人は見かけないけど、「エルメス」のソルドにはお金持ちのブルジョアが行列する。早い話、ケチ・・・いや、もうちょっと奥深い。お金があって高いものが買える人もそれを見せたがらない。アメリカと違って、それはステイタスではないのだ。リュクスはお金で買えるけど、エレガンスは買えない。培われるもの。そして自分のスタイルを持っている人こそエレガント、と思われている。確かに振り返るほど素敵な人は、今シーズンのブランド物を着ている人ではない。逆の理由で振り返ってしまう人もいるけど。
トレンチコートやリトルブラックドレス、革ブルゾンなど長く着られるベーシックアイテムは、質のいい、値段もそれなりのものを選び、「ザラ」や「エイチアンドエム」でワンシーズンだけの流行物をプラスする、というのがおしゃれなパリジェンヌのお決まりパターン。ではないか? 決めすぎないのもパリジェンヌらしさだ。トータルルックはしない。スーツはバラシて着るし、フェミニンなワンピースにはハイヒールではなくバレリーナシューズや「コンバース」のスニーカー。決めすぎは“田舎っぽい”と言われてしまうので要注意!

  • 長谷川たかこ/TAKAKO HASEGAWA
    フレンチカルチャーを発信する文筆家、翻訳家。国民的アニメ『サザエさん』の作者、長谷川町子氏の姪であり、ワカメちゃん(ときにはカツオ!)のモデルとなった人物。13歳のときに出会ったパリに恋をし、移住してからはパリ在住歴約25年。主宰を務めるウェブマガジン『フレンチ・コード』では、お気に入りの映画から旅情報、子育て日記を綴るブログ『長谷川たかこのパリのふつうの生活』を更新中。著書『ワカメちゃんがパリに住み続ける理由』(KKベストセラーズ)が好評発売中。

Text:TAKAKO HASEGAWA 

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