バッグ“2.55”
ファッショニスタのステートメントバッグの代表格として定着したキルティングバッグ“2.55”。実はこちらも、かつて男性の持ち物だったアーミー用ダッフルバッグにインスピレーションを得てデザインされたもの。
最初のバッグは1929年、ストラップを取りつけたフェミニンで洗練されたショルダーバッグで、黒またはマリンブルーのジャージー素材に、内側にはルージュやブルーのグログランのライニングが施されたデザインだった。これが1955年2月、チェーンを通すための鳩目が取り付けられたモデルに進化し、類まれなシルエットのクラシックバッグ“2.55”が誕生。ちなみにこのバッグ、外側の大きいフラップに付いた隠しポケットにはラブレターやお札を、内側のフラップの中央のポケットには口紅を入れるためにとデザインされていたのをご存知?
text:RUMI TOTOKI