「キートゥースタイル」フロアを“遊園地”に変身させたnendo佐藤オオキ氏に特別インタビュー!
先ごろ8年ぶりのリニューアルでイメージを刷新した西武渋谷店。入口環境は音楽・映像アーティストのカーステン・ニコライが、A館5階の「モードプラス」とB館5階のメンズフロアのデザインは建築家の永山祐子という気鋭の才能が手掛け、話題を呼んでいる。そんななか、A館3階「キートゥースタイル」のフロアデザインを担当したのがデザインオフィスnendoの佐藤オオキ。同店が掲げる「Art meets Life」のメッセージをさらに磨き上げた、ワクワクするような空間が出現した。
2年前には、B館3階『コンポラックス』のデザインを手掛けた佐藤オオキさん。「音楽にたとえて言えば、前回がジャズで、今回はアップテンポなダンスミュージック。少しテンション高めの雰囲気にしたかったんです。ただ、ふたつの売り場は渡り廊下でつながっていますし、合わせてひとつの物語を演出したいとは最初から考えていました。「コンポラックス」のテーマは用事がなくてもふらっと立ち寄れる、ヨーロッパの街角にあるような公園だったのですが、今回のテーマはその公園に隣接する“移動式遊園地”。サーカスのテントがあり、マルシェのワゴンがあり、乗り物があったり、旗が飾られていたりする場所です。高感度な女性たちが「ワー、楽しい!」と思わず商品を手に取ってしまうような空間を、とデザインしました」。確かに、エスカレーターを3階で降りると、途端に気分が上がってくる! 佐藤さんは「ともするとくどくなりがちなテーマなので、全体的に色味は抑え、空間を象徴する色として全体をペールブルーでまとめ、そこに白や黒、そして金属と木が加わる程度にしました」とも。シックとポップの間を行き来するような不思議な空間は、回遊するだけでもハッピーになれそう!
photo : Akinobu Kawabe
text : Shiyo Yamashita
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問い合わせ先/西武渋谷店 tel. 03-3462-0111(代表)
https://www.sogo-seibu.jp/shibuya/