ママが何もしないことが父子の自立!?
―家事の負担軽減に、男性が役に立っていないのはおかしいですね。
桑田:そうなんです。でも、実はその状態は女性自身が引き起こしているという面もあって…。
―え? どういうことですか?
桑田:私たちも、男性が家事をやっていないことをやってもらおうと、料理教室にお父さんを巻き込むことにしたのですが、今のお父さんたちに聞くと「やりたくないわけじゃない。やり方がわからない。何が(妻にとって)必要なのかわからない」と言う声もありました。
現実、料理教室に応募してくる8割は、お母さん、奥さんたちです。
―もう、その時点で頑張っているのはお母さんですね(笑)
桑田:(笑) この料理教室に参加できるのはあくまで“お父さんとお子さん”なので、お母さんたちは別室に移動してもらい、講習の間は完全に別れてマッサージなどリラックス講座を受けてもらいます。
―料理教室を見せもしない?
桑田:そうです。お子さんとお父さんが料理を作り、完成したところで初めてお母さんが登場し、一緒に食べる。ママたちは食べるだけ。そうすると、お母さんたちは口々に「見なくてよかった」と、「傍にいたらつい口を出したくなってしまうから」と言っていました。完全に分かれていたので「リラックスできた」と。いっぽう、父子からはコミュニケーションが取れたというメリット以外に、「のびのびできた」という感想が出てきました。
―どういうことですか?!
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桑田美佐:日本テトラパック株式会社 コミュニケーション本部 エクスターナル・コミュニケーション&CSRプログラム マネージャー
2000年入社。CSRプログラムのマネージャーとして、家族全員が家事に積極的に参加することで女性のワークライフバランスを改善する“パック・ブリッジ・プロジェクト”を立ち上げる。2児のママ。特定非営利活動法人・全国女性会館協議会と連携し、全国各地で実施中。活動報告は、その他働くお母さんに役立つ情報とともにFacebookにて公開!
Facebook/ www.facebook.com/TetraPakJapan
Photo : Osamu Kurihara(4×5)