『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督、初長編作品&初ノミネートで受賞!
『ゲット・アウト』で監督賞、作品賞、オリジナル脚本賞に初ノミネートされたジョーダン・ピール。監督賞と作品賞は逃したものの、見事オリジナル脚本賞を受賞した。黒人でオリジナル脚本賞を受賞したのはピールが初。しかも初長編監督作品での受賞という快挙となった。受賞スピーチでは「私の声をより大きなものにし、この映画を作らせてくれた人に感謝したい」と喜びを語った。
これまでのアカデミー賞では俳優賞の候補が全員白人だったりと、白人主流な体質が批判されることも。でも今年は黒人や女性、移民や同性愛者などマイノリティと連帯することの大切さが改めて訴えられた。
冒頭のモノローグではジミー・キンメルがこう語る場面も。「『ブラック・パンサー』と『ワンダー・ウーマン』は大ヒットしました。これは奇跡的なことです。なぜなら製作会社のトップたちが女性やマイノリティたちのスーパーヒーロー映画は受けないと思っていたころを私は覚えているからです。それは昨年の3月でした」。マイノリティが主役の映画はヒットしない、と言われていたハリウッド。でもそれが急速に変化していることを、改めて実感させる授賞式となった。
text: Yoko Nagasaka