絶対にやってはいけない、冬タイツの落とし穴
冬の装いのお供、タイツ。寒さ対策にとりあえず買って、履いている……なんてことない? 実はそのちょっとした“とりあえず”がファッションと女の品格を下げているんです! そこで、ファッション界の重鎮スタイリスト、地曳いく子さんが陥りがちなタイツのNGに喝。これさえ読めば「おしゃれは足もとから」の本当の意味が分かるはず。
いく子先生が喝!「汝、タイツを防寒具と思うなかれ」
「まず間違えることなかれ、タイツはファッションの一部であって防寒具ではありません!
だいたいがね、ファッションがダサい人って、靴下とタイツがダサいのよ。
海外だと、道路が石畳で足もとから冷えるし、寒さが日本の比ではない。小さいころからタイツまで入って“全身”ととらえてコーディネートを作っている
し、頭の先から足のつま先までが揃って初めて冬の装いが完成するという概念なの。でなければ、なんであんなにハイブランドがタイツも出していると思う? なんでこの世にあんなに高額なタイツがたくさんあると思う?……そう、これが私の『タイツをファッションとして履くべき』持論のルーツ。
タイツって直接肌に触れて、体の半分以上をカバーするもの。だから、ちょっといいセーターを買うくらいの意気込みでお金を出してもいいものだと思う。お洋服と足先をつなぐパーツであり、コーディネートの一部だと思ってください
。寒さ対策としてはくなら割り切って裏起毛のタイプとか、ヒートテックをはくのが得策。ただ、この『エル』を読んでいるような方々はきっとおしゃれであることを意識している方だと思うんですよ。なので、今回はおしゃれとしてタイツを履くうえでのNG事項は何か?というのをお話しします。
photo:GETTY IMAGES,IMAXTREE
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地曳(渡辺)いく子/IKUKO WATANABE JIBIKI
ファッション誌で30年超のキャリアを誇るスタイリスト。ファッション誌だけでなく数多くの女優のスタイリングも手がける。女性を美しく見せる高い感度はもちろん、的確な理論に基づいたスタイリング術に定評あり。また、その独特の語り口も魅力で、ファッション指南本の著書も多数。2017年10月に最新刊「脱『若見え』の呪い “素敵なおばさま"のススメ」(マガジンハウス)が発売。