NGルーティン 其の4
「ドライモードで洗えば、クリーニングと同じでしょ?」
ドライモードとクリーニングは別物。アウターはクリーニングに出して
「洗濯機のドライコースとは、“攪拌がほとんど起きない、手洗いコースよりも更に緩やかな水洗い”のことで、クリーニングとはまったくの別物。クリーニング屋さんで行うドライクリーニングは油を使います。油を使うメリットは形をまったく崩さないということ。トイレットペーパーだってそのまま洗えちゃうくらい崩れないんです。だから『ドライマーク洗えます』と書いてある洗剤や、洗濯機のドライコースとは全く別物ということは覚えておいてください」
いちばん外側に着るもの=アウターに関してはクリーニングがおすすめとのこと。「冬物のいちばん外側に着るものは高額なものが多いですし、仮に家で洗って形が崩れたときにアイロンが大変なものが非常に多いです。そう考えるとクリーニングがベストな選択かと思います」
ただし、意外にもダウンジャケットは自宅で洗うことも可能なのだとか。「僕はデュベティカのダウンをシーズン中何回も洗っていますが、意外と洗える表示の多いのがダウンです。ただ、乾きにくいことがいちばんの問題なので、乾燥機やコインランドリーでしっかり乾燥させてください。そうすればふっくら戻ります」
Photo: GETTY IMAGES Text: Ayumi Shinohara
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洗濯家 中村祐一さん
1984年3月1日生まれ。 長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。 “洗濯でセカイを変える”という信念のもと、日本中の家庭にプロの洗濯ノウハウを伝え続ける、日本を代表する洗濯家。現在は、テレビ・雑誌など多くのメディア媒体で活躍するほか、日本で初めて開設した洗濯専門のスタジオ「Sentaku Studio」で洗濯、しみ抜き、アイロンなどを直接学べる洗濯教室行っている。http://www.sentaku-yuichi.com/