おしゃれ通が本音でランジェリー放談! 極上なランジェリーとは?
かつてパリFW会場界隈で出会い、交流を深めているヨーロッパ在住歴の長いファッショニスタ2名に、目からウロコのランジェリー事情をASK! スタイリスト三宅陽子さんと、デザイナーの村田明子さんに訊いた、下着から始まるモードなスタイルの作り方をお楽しみあれ!
相手が変わると下着を一新!? 今トライしたいランジェリースタイルを妄想
A:ところでパートナーが変わったら、全部の下着を捨てる人っているよね?
Y:えー絶対捨てない! その人にプレゼントされたものだけ、でなく?
A:違うみたい。全部なんだって。思い出の品の処分には色々あるなと思うけど、みなさんどう? でも私が男だったら捨ててほしいと思うかも。
Y:私は全然気にしない(笑)。結婚した日の初夜とか、そういうモーメント的な日は新しい下着であってはほしいけど。
A:そういうウエディング向けの下着ってあるのかな?
●「ハンキーパンキー」はブライダルラインがありますよね。
Y:私はシンプルなのが好きだから「エレス」のベーシックな白がいいな。
A:やっぱり白なのかな。クリスマスに赤の下着というのも聞くよね。サンタ女(笑)。
Y:ちょっと幼稚な印象がするよね、コスプレ感があるのは。自分がおもちゃみたいになるのはイヤかな。
A:可愛いじゃなくて、シックなものがいいよね。
Y:そうそう、知性のあるセクシーさにそそられる。今の日本なら、女性からランジェリーの楽しさを提案できるんじゃないかな。人に普段は見せない部分だからこそ、女性らしさを表現できるのが下着だと思う。
A:女でいる喜び、ということを下着から楽しめたら素敵よね。私のブランドから子宮を温めるハーブパッドを出してるんだけど、そこが冷たいと男の人も気持ちよくないんだって。パッドを使った人からは、子宮が冷えてたことを初めて知ったという人が多い。
Y:そうなんだ! それください(笑)。
●自分じゃ冷えてるかわからないから、私も欲しいです! では最後に、ランジェリーを生かしたコーディネート術を教えてください。
Y:私が今好きなのは、白いシルクシャツからほんのり匂うブラジャー感。周りから見たら、見えてますよって思われてるのかもしれないけど(笑)。
A:私はパジャマブランドをやっているので、ワンマイルウェアでエフォートレスみたいなスタイルが多いから、逆に締めつけるファッションがランジェリーだったらしてみたいかな。かわいいビスチェや、手軽なコルセットとか。あと、ボディが好きだから、つながっている下着と、オールインワンみたいなつなぎのレイヤードをやってみたい。
Y:それはもう、トイレに行くのが大変そう!
●ボディは股下にスナップボタンがついてるのが一般的ですよね。
Y:あのボタンは革命的にいいアイデアだと思うけど、それを付けている自分がイヤ。
A:確かに、他にいいアイデアはないものだろうか。「アズディン アライア」のも持ってるけど、トイレでボタンをつける作業はやっぱり(苦笑)。それをスタイリッシュに仕上げる、日本の技術やデザイン力に期待したいし、私たちもトライしてみたいね。
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村田明子さん:アントワープ王立芸術アカデミーファッション科を卒業。アカデミー在学中に「ヴィヴィアン・ウエストウッド」でインターンをはじめ、帰国後「エムエー デザビエ」をスタート。「ピーターピロット」のミューズとしてご意見番を務めるなど、親交の深いデザイナー多数。
http://ma-deshabille.com/ -
三宅陽子さん:ロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業後、パリで大学院IFMを修了。「バレンシアガ」や「ジバンシィ」でデザイナーとしてキャリアを積んだ後、『パープル』誌でスタイリストとして活動をスタート。現在、日本をベースに幅広く活躍中。
photo: KAORI UMEZAWA special thanks to doll domination