おしゃれ通が本音でランジェリー放談! 極上なランジェリーとは?
かつてパリFW会場界隈で出会い、交流を深めているヨーロッパ在住歴の長いファッショニスタ2名に、目からウロコのランジェリー事情をASK! スタイリスト三宅陽子さんと、デザイナーの村田明子さんに訊いた、下着から始まるモードなスタイルの作り方をお楽しみあれ!
“乳首ファッション”の元祖はケイト・モス
●日本で教育を受けてきた身としては、乳首をアクセサリーとする感覚はありませんでした…。学校では思春期の頃から見せる=恥ずかしいこと、と思わせる風潮があった記憶です。そして国境を問わないインスタグラム上でも乳首の露出はNGで、昨年カーラ・デルヴィーニュが対抗の投稿をしたことが話題に。
Y:ありましたね、そんな騒動が。ファッションは身体から表現するものだから、胸だってエフォートレスでいいと思うんです。そしてセレブで言うと、やっぱりケイト・モスがナオミ・キャンベルと遊びにいった時のスナップが印象的でしたね。
A:ケイトの素な姿が鮮烈だった! 彼女はそういう表現がうまいよね。
Y:ララ・ストーンもスキニーな全盛の時代に、あのカーヴィな身体は衝撃だったよね。
A:しかしながら“とんがりブラ”ってどういう感性なんですかね? ゴルチェが80年代に出したときも気になりましたが、今季は「セリーヌ」のランウェイでも見かけました。ブラジャーを普段つけないから、そこを強調したファッションに目が行くみたい(笑)。
●先日のVMAでマイリー・サイラスが近しいものを着けてましたね。
Y:ケイティ・ペリーとかも着けてそうだけど、あれはもうパフォーマンスとして、今ブーム再燃の“ウーマンパワー"的な意味があったんじゃないですかね。
A:私は基本的にノーブラ派なので、いつもはショーツしか着けないんです。自分のブランド「エムエー デザビエ」では、薄手のジャージーの生地を使っているんですが、それにパッド入りのブラを合わせるとイメージしていたシルエットではないなって思います。
Y:パッド入りだと逆にたくましくなりますよね。強気な胸っていうか、街行く人を見ていると、胸がプンプンと怒っているように見えてしまう(笑)。
A:ニコール・キッドマンが映画『アイズ・ワイド・シャット』でセクシーに着ていた、スイスのニットアンダーウェアのブランド「ハンロ」も買ったことがあるんだけど、私にはちょっと合わなかった。
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村田明子さん:アントワープ王立芸術アカデミーファッション科を卒業。アカデミー在学中に「ヴィヴィアン・ウエストウッド」でインターンをはじめ、帰国後「エムエー デザビエ」をスタート。「ピーターピロット」のミューズとしてご意見番を務めるなど、親交の深いデザイナー多数。
http://ma-deshabille.com/ -
三宅陽子さん:ロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業後、パリで大学院IFMを修了。「バレンシアガ」や「ジバンシィ」でデザイナーとしてキャリアを積んだ後、『パープル』誌でスタイリストとして活動をスタート。現在、日本をベースに幅広く活躍中。
photo: KAORI UMEZAWA special thanks to doll domination