「ヌメロ ヴェントゥーノ」創設者、デザイナー

アレッサンドロ・デラクア

Q1. ミラノは、あなたにとってどんな街ですか？　どんなところに惹かれますか？
A. ミラノは、“隠された都市――The Hidden City”として知られています。
最高に美しい情景というのは、大抵の場合、博物館や人目につかない場所に隠れています。
ミラノ自体がその美しさを表す事はありません。貴方自身が発見するのです
 
Q2. ミラノモードを体現するファッションアイコンを教えてください。
A. ニーナ・ヤシャール（*1）です。
彼女は、ミラネーゼのブルジョアスタイルを完璧に映し出しています。
 
Q3. 美味しいミラノ料理を堪能できる、とっておきのレストランを教えてください。
A. 「LATTERIA SAN MARCO」です。
小さめの敷地にテーブルがずらりと並んでいて、ミラノの中でもっとも伝統のある場所の一角に位置しています。
一度レストランの中に入れば、花々のペインティングとセラミックタイルに囲まれて、まるで時が止まったような感覚を味わうことができます。
 
Q4. ミラノ滞在中に行くべき、おすすめスポットを教えてください。
A. フランコ・ヤカッシが手掛けるヴィンテージショップ「VINTAGE DELIRIUM」です。
感性を呼び起こすコートヤードとなっていて、世界の中でも最大級のヴィンテージセレクションが揃っています。
ここはまるで博物館のようで、19世紀から1980年代に至るまでのハイファッション生地や、20年代、30年代のドレスなどを見ることができます。
 
Q4. 15-16FWコレクションのテーマを教えてください。
A. 15-16FWコレクションは、ルキノ・ヴィスコンティによる映画『夏の嵐』（1954年） と、アメリカンスポーツウェアからインスパイアされています。
背景には、ロマンティシズムなイタリアの情景をミックスする目的があり、たとえばサテン調のスカートに、ダブルのカシミアを合わせたルックを披露しています。
 
Q5. 15-16FWコレクションから、お気に入りのルックと、その理由を教えてください。
A. 一番好きなルックは、ケンダル・ジェンナーが着たロングのヌードオーガンジードレスです。
フラワー刺繍が施されたハンドメイドのドレスで、すべてのプリーツのディテールは繊細かつ、まるで映写機で映し出されたように魅惑的です。
 
Q7. 一日の中で一番好きな時間はいつですか？
A. 真のイタリア男として、毎朝、起床後には家で美味しいコーヒーを飲みます。
このシンプルな日課が、一日を良い日にするスタートとなります。
 
Q8. これナシじゃ生きていけない、「実は○○アディクト」な何か、はありますか？
A. GRINGOという名前の私の愛犬です。愉快で非常に愛らしいジャックラッセルです。
 
Q9. 尊敬している作品、クリエーターを教えてください
A. アズディン・アライアとヘルムート・ラングです。
それぞれのムードは異なりますが、自身のキャリアの最初の時点から、インスパイアされ続けています。
 
Q10. あなたが考える、「素敵な女性の条件」は何ですか？
A. いつも言うように、女性にとって最も大切な事は、“何を”着るかではなく、“どのように”着るかです。立ち振る舞いがエレガンスとなります。
 
*1）ミラノの老舗インテリアギャラリー「Nilufar」のオーナー