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「男女偏りなく働くことは当然」

―安倍政権の成長戦略として、女性の経済活動への参入が掲げられていますが?

桑田:働けと言われても、家のコトもしなければと負担を感じるのは女性です。「日本テトラパック」は、以前から、男女偏りなく働くことは当然として捉えています。それを可能にするためにSOHO勤務(webを使用しての自宅作業)やフレックスタイム制勤務も認められています。「テトラパック」にはコアバリューという“共通の価値観”があり、その中に“自由と責任”というものがあります。自由とそれにともなう責任さえ取れれば、職務内容にもよりますが、ある程度フレキシブルな労働形態が可能です。一方で、家族が協力することによって女性の家事負担が軽減できれば、両立の負担に押しつぶされることなく働けるのではないでしょうか。

 

―ちなみに、御社の産後復帰率は?

桑田:92%(2009年11月から2013年7月)ですね。社員420名中、約100名が女性ですが産休は100%取得しています。産後の復帰に関して悩むということも比較的なく済みました。ラッキーだったと思います。

 

―話をお聞ききしたところ、今後、女性の生活スタイルに沿わず、働きづらい企業というのは、いい人材が集まらず淘汰されていくような気がしました。

桑田:「テトラパック」の「大切なものを包んでいます」というモットーには「(容器で)食品を守り、環境を守り、社会全体を守るために最大限努力する」という意味合いがあります。ワークライフバランスを大切にすることも、それには含まれると思っています。

 

―そうなると、結婚する前に、家事スペックを持つ男性を選ぶことも女性の未来にとって大事になってきそうですね。今日はありがとうございました。

桑田:ありがとうございました。

 

 

「日本テトラパック」の新形態の女性支援から見えてきた、女性からの子どもと男性の自立の必要性。内閣府の資料(※1)によると2006年時点で子どものいる日本人男性が家事・育児両方にかけている時間はたった1時間。それに対し日本人女性は約7時間30分。OECDでは最低ランク。スウェーデンの男性約3時間20分:女性約5時間半(2001-2002年)と比べると、女性にかかる負担の偏りは激しいものが…。経済成長のためにも、男子にとって家事・育児は最低必要条件なのかも?

  • 桑田美佐:日本テトラパック株式会社 コミュニケーション本部 エクスターナル・コミュニケーション&CSRプログラム マネージャー

    2000年入社。CSRプログラムのマネージャーとして、家族全員が家事に積極的に参加することで女性のワークライフバランスを改善する“パック・ブリッジ・プロジェクト”を立ち上げる。2児のママ。特定非営利活動法人・全国女性会館協議会と連携し、全国各地で実施中。活動報告は、その他働くお母さんに役立つ情報とともにFacebookにて公開!

     

    Facebook/ www.facebook.com/TetraPakJapan

  • ※1.出典(内閣府HPより):Eurostat “How Europeans Spend Their Time Everyday Life of Women and Men”(2004)、Bureau of Labor Statistics of the U.S. ”America Time-Use Survey Summary”(2006)、総務省「社会生活基本調査」(平成18年)

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Photo : Osamu Kurihara(4×5)

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