チェックポイント2
口だけポジティブ
キャリアウーマンの旦那選びの基本として家事や育児に協力的であったり、料理が得意だったりするオトコに脚光が当たりがち。確かにお互い仕事をしている以上、家での作業も分担してもらえたらありがたいに違いありません。ただ、実際に結婚している友人、長く同棲している友人たちを見て、理想的な家事分担をしている家はどれだけありますか? どんなに女性の収入が多く、それが旦那さんのそれを上回っていたとしても、実際は「ゴミすら出してくれない」「たまに料理してくれても片付けは結局やらない」などの愚痴をよく聞きませんか?
私の友人で自分自身の年収も1000万円を超える広告プランナーがいますが、結婚したとき、「君と結婚できるだけで僕は死ぬほど幸せだから家事なんて何もしなくていい」と言っていた旦那は結局、子どもが生まれようが彼女が業界でも有名な賞を受賞しようがキッチンに立たないどころか、靴下を洗濯機に入れることすらしてくれたことはないそうです。
口が上手なオトコと付き合う際は、有言実行と言わんばかりに、疑いの目を向けるのがベター。万が一、パートナーが洗濯や掃除をやらなくとも、自分自身が家事をやることで生活ルーティンがしっかり守られ、一人暮らししているときのように洗濯物を溜めてしまったり、夕飯をコンビニ食材で済ますことも減るかもしれません。協調性のないオトコに家事を求めてストレスを溜めるよりも、そこはリフレッシュや自分自身の身体のためと割り切っていいこともたまにはありそうです。
Text : Suzumi Suzuki Photo : Getty
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)など。Twitter:@Suzumixxx